耳鼻科医について

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耳鼻科医とは耳鼻咽喉科学を専門とする医師です。この分野では顔面から頚部にある臓器を扱っています。顔の中で目と歯以外のほぼ全ての部位を扱っているとも言えます。その他に気管や食道を扱うこともあることから、気管食道科という看板を掲げているクリニックもあります。 耳鼻科医が主に診る部位は耳、鼻です。耳鼻咽喉科となると、そこに口も含まれてきます。 耳は厳密には3つに分けられます。耳介より鼓膜までの外耳、鼓膜より内側の管腔の中耳、側頭骨内の蝸牛と三半規管の内耳です。体の向きや勢いを感じる器官である体勢感覚器、重力の直線加速度を検知する耳石器なども耳の一部です。 鼻は、鼻腔、副鼻腔に分けられます。鼻炎や副鼻腔炎は耳鼻科の範疇です。花粉症などに代表されるアレルギー性鼻炎なども耳鼻科医の分野で、経口抗ヒスタミン薬などを使用することで治療を行います。 口は口腔、喉頭などがメインです。甲状軟骨に囲まれている喉頭は発声などに関わる部位で、声帯ポリープが発生しやすいため、切除手術などがよく行われます。

耳鼻科医が取り扱う病気でもっとも多いのはアレルギー性鼻炎です。これはクシャミ、鼻水、鼻づまりなどの症状が特徴です。アレルギー性鼻炎には通年性と季節性の2種類があり、通年性のものはダニやカビが原因で、季節性のものは花粉が原因です。経口抗ヒスタミン薬の摂取や、ハウスダストの原因であるカーペットの交換などが効果的な対処法です。小児のアレルギー性鼻炎は中耳炎などの合併症、発育障害などが起こることもあるため、早期の治療が必要です。 その他に中耳に炎症が起こる中耳炎も多い病気です。これは細菌感染によって引き起こされ、耳管が短い小児に多く見られます。鼻をすする習慣を持っていると細菌が入りやすくなるため、中耳炎が起こりやすくなってしまいます。痛みの強い急性中耳炎は発熱、聴力低下、耳垂れなどが起きることがあります。耳の詰まる感覚があったら滲出性中耳炎が考えられます。耳や鼻に不調を感じたら耳鼻科医に相談をしましょう。

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