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1歳4ヶ月の子供をもつ親です。産まれて数週間で、子供のお腹の中央に薄い茶色の痣(...

医師への相談

相談者36歳/女性
1歳4ヶ月の子供をもつ親です。産まれて数週間で、子供のお腹の中央に薄い茶色の痣(3−4センチほどの大きさ)がでてきました。他にも、少し濃い色の小さな痣(それぞれ5ミリほどの大きさ)が肩の後ろと、脚の後ろ側にでてきました。心配になって『かかりつけの医者』に相談した所、お腹にあるのはカフェオレ班で、6個出てくるとレックリングハウゼン病の恐れがあるが、どの子供にも1つ2つあるので心配しないようにと言われました。他の2つはカフェオレ班かどうか解らないということです。

それから、気にしないようにしていたのですが、先日(1歳3ヶ月)、左頬に痣が出てきてしました。はじめは線のような細く赤っぽい痣だったので、「いつも見ているし、頬を打つ事は無いと思うのに、どうしてあざがあるのだろう」と思っていたのですが、日に日に大きくなってきて、1週間ほど経った今は2センチほどのカフェオレ班のようになってしまいました。まだ大きなカフェオレ班は数個なので、もし医者に行っても「気にするな」と言われるだけだと思います。

しかし、心配なのは、現在海外に住んでいて、この国のシステム上、専門医に見せるには、『かかりつけの医者』からの紹介状が必要ということです。なので、前回カフェオレ班の相談をしたのも『かかりつけの医者』のみです。この『かかりつけの医者』は、すべての病気について少しずつ知っていますが、専門医ではないため、残念ながら知らない事もたくさんあるので(患者の目の前でネットで調べたりすることもあります)時々発言に信憑性がありません。

いろいろ自分でもネットや専門書を読んで調べてみたのですが、やはり専門医の方の意見を聞けたらと思い、質問をさせていただいています。小児皮膚専門の先生からアドバイスをいただけますでしょうか?

具体的には、
1、異なった文献で、「大人の場合で1.5cm以上のものが、子供の場合で0.5cm以上のものが6個以上あれば神経線維腫症Ⅰ型の可能性が高いと言われています。」
http://www.nanbyou.or.jp/entry/122
「小児例では、径1.5cm 以上のカフェ・オレ斑が6 個以上あれば本症が疑われ、家族歴その他の症候を参考にして診断する。」
http://www.recklinghausen.jp/about/index_2.html
と読みました。私の子供の場合、産まれて数週間で大きな物が一つ(小さな物は2つ)、1歳3ヶ月で大きな物が一つと増えて来ているようなのですが、これからも増えることはあるのでしょうか?
2、増える可能性がある場合、何歳までに6つ以上あると、レックリングハウゼン病の可能性が高いのでしょうか?
3、顔にできたあざは、レーザー治療なので消したり、目立たなくしたりすることはできるのでしょうか?
4、他の病気の可能性の場合もあるのでしょうか?その場合、どのような病気でしょうか?

小児皮膚の専門医の方、アドバイスをよろしくお願い致します。
医師からの回答
ご相談ありがとうございます。

海外に住んでいると言葉や医療システム上、ご不便なこともあるかと思いますが、
質問される前に大変勉強されていらっしゃり、頭が下がります。

ご丁寧に箇条書きでご質問されていますので、
それにそって回答したいと思います。

1.神経線維種症Ⅰ型(NF1)の診断基準は以下のようになっております。
 ●思春期前に5mm以上のカフェオレ斑が6個以上
  思春期後に15㎜以上のカフェオレ斑が6個以上
 ●2つ以上の神経線維種(小児期以降に出現する柔らかい腫瘤)
 ●脇の下もしくは鼠蹊部の色素斑
 ●家族に同病者がいる  など

NF1の場合、カフェオレ斑は出生時にすでに70%が存在し、
乳児期以降は数の増加はないとされています。
ですので、今後増えるとしても1,2年経過をみているといいかと思います。

2.1.の回答と被る部分はあるのですが、乳児期以降のカフェオレ斑の
数の増加はありませんので、今後1,2年の経過観察でよろしいかと思います。
ただ、NF1と診断するには上記の診断基準を2つ以上満たす必要がありますので、
カフェオレ斑が6個あっても他の所見がみられなければ、
NF1とは診断されないでしょう。

3.カフェオレ斑の治療にはレーザーや皮膚剥削術などが行われますが、
再発しやすいとされています。
顔など目立つところには、カバーマークというファンデーションの使用も
良いでしょう。

4.扁平母斑(nevus spilus)という境界明瞭な褐色の斑は、カフェオレ斑と
個々には区別ができません。
お子さんのカフェオレ斑がこれ以上増えない場合には、こちらの病気と
診断される可能性もあります。

長くなりましたが、参考になりましたら幸いです。
専門性の高い病気ですので、今後の経過を定期的に見守るにも
専門医に紹介していただけたらと思います。

お大事にされてくださいね。