酔い止めの薬

酔い止めの薬の上手な選び方・使い方

乗り物酔いは、内耳にある器官に影響して、感覚に混乱を生じるものであり、頭が重く感じたり、吐き気があったりなどの症状が生じます。乗り物酔いに対する薬は、内耳の感受性の低下と嘔吐中枢の興奮を抑える作用があるもの(鎮うん作用)が使用されます。乗り物酔いの薬としては、抗ヒスタミン作用を有するジフェニドールやジフェンヒドラミン、ジメンヒドリナートなどがあり、不安症状を和らげます。その他に配合される成分として、副交感神経遮断作用を有する生薬のロートエキスやスコポラミン、中枢神経系を興奮させるカフェインなどがあります。
乗り物酔いは酔ってしまってからは苦しいので、あらかじめ酔い止めの薬を飲んでおき、症状が出にくいようにした方が良いです。また、抗ヒスタミン作用を持つ成分を含むため、眠気が起こることがあります。ジフェンヒドラミンは眠気作用が強いため、眠気を抑えたいときは、眠気が少ないメクリンジンを含むものの方が良いです。
酔い止めの薬は1日1回服用するものと1日2~3回服用するものがあり、薬の持続時間が異なります。どちらのタイプの薬を服用するかは、乗り物に乗る時間に応じて選ぶとよいです。また、剤形も錠剤だけでなく、ドリンク剤やチュアブル錠、崩壊錠などがあるので、自分に合ったものを選択してください。

酔い止めの薬の副作用と注意点

酔い止めの薬の主な成分は抗ヒスタミン薬であるため、副作用として眠気がでてきます。乗り物の運転は重大な事故を引き起こす恐れがあるため、運転は控えてください。また、抗ヒスタミン薬やロートエキスは抗コリン作用を有するため、排尿困難や眼圧上昇、口の渇きなどを引き起こす可能性があるため、注意が必要です。特に高齢者は排尿困難などを起こしたり、症状を悪化させる恐れがあります。前立腺肥大症や緑内障、心臓疾患を患っている方は、薬剤師の方に相談してください。酔い止めの薬には他にも中枢神経系を興奮させる作用を持つカフェインを含むものがあります。
カフェインは摂りすぎると、自律神経系のバランスを乱れさせ、心拍数の増加や血圧上昇などを引き起こすことがあります。だるけや気分の落ち込みなどの症状も現れやすくなるので、摂り過ぎには注意が必要です。その他の注意点として、胃酸分泌促進作用による胃もたれや鉄分などのミネラル吸収阻害作用があります。胃もたれ防止のため、空腹時の摂取は避けた方がよいです。また、貧血気味の人も摂り過ぎに気をつけてください。

乗り物酔いの薬には、大人用のものと子供用の者があります。成分によっては6歳未満の方と15歳未満の方は服用できないものもあります。大人と子供とでは使用する用量が異なるため、子供に大人用の酔い止めの薬を服用させないようにしてください。

酔い止めの薬の飲み合わせ

酔い止めの薬は抗ヒスタミン作用をもつ薬物であり、アレルギー用薬や解熱鎮痛薬、風邪薬などにも同じ作用を持つ成分が配合されている場合があります。また、酔い止めの薬の中にはロートエキスやスコポラミンなどの抗コリン作用を有するものもあり、主に胃腸鎮痛鎮痙薬などに同じ作用を持つ成分が含まれています。これらの薬と飲み合わせますと、眠気や抗コリン作用(尿閉、眼圧上昇、口渇)が強く出る恐れがあります。これらの薬を服用する際は、酔い止めの服用は控えたほうが良いです。解熱鎮痛薬に関してはアリルイソプロピルアセチル尿素が同じ作用を有しておりますので、この成分を含まないものを選ぶようにしてください。

乗り物酔いの薬には抗ヒスタミン薬の他に無水カフェインのような中枢神経興奮作用をもつ成分も含まれています。喘息治療薬として用いられるテオフィリンやそれと似した成分と服用すると、動悸や手の震え、顔の紅潮などの症状を引き起こす恐れがあります。これらの症状が見られた際は、服用を中止し、医療機関や薬局の方へ相談するようにしてください。また、カフェインを多く含むコーヒーやお茶などと一緒に服用すると、カフェインが過剰となる恐れがあります。カフェインによる副作用が現れやすくなるので注意してください。
  • 薬は効果をしっかりと引き出しながら、できるだけ副作用を抑えることが大切です。使用法・用量、飲み合わせに十分注意し服用してください
  • 専門家の皆様へ。薬の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください
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