下痢止め・便秘薬

下痢止め・便秘薬の上手な選び方・使い方

下痢には浸透圧性下痢、分泌性下痢、蠕動運動性下痢、滲出性下痢の大きく4種類があります。浸透圧性下痢は食べ過ぎや飲み過ぎによって起こる下痢です。

分泌性下痢や滲出性下痢は、食中毒や感染症によって起こる下痢です。O-157やノロウイルスなどが原因で起こります。
蠕動運動性下痢は、食事や精神的ストレスによって、腸の動きが必要以上に活発になってしまうことによって起こる下痢です。
下痢止めには、腸の蠕動運動を調節する成分・腸管内の水分を調節する成分・腸内静菌作用を持つ成分・腸内殺菌作用を持つ成分・腹痛を抑える成分・腸粘膜を保護する成分などが含有されています。ロペラミドは、アセチルコリンの遊離を抑制し、腸の蠕動運動を抑制します。
クレオソートは大腸の過剰な蠕動運動の正常化・腸管内の水分調整・腸内静菌作用を持ちます。オウバクは腸内静菌作用を持ち、健胃作用も有しています。
ロートエキスは、腸の異常収縮を抑え、便の移行スピードを抑制します。腹痛を伴う下痢に効果的です。べルべリンは腸粘膜保護作用や消炎作用、腸管内の水分過多を抑制する作用を持ちます。また、腸内の腐敗醗酵を抑える作用も有しています。
シャクヤクは、腹痛を和らげる作用を持ちます。便秘には痙攣性便秘、弛緩性便秘、直腸性下痢などがあります。精神的ストレスや刺激物の摂取により大腸が痙攣して細くなってしまい排便が困難になる便秘を痙攣性便秘といい、便は固く量が少ないことが特徴です。大腸の運動低下による排便困難や筋力の低下などにより、腹圧をかけることが出来ず排便が困難になる便秘を弛緩性便秘といいます。
直腸性便秘は便意を我慢したり、無理に抑えることにより便意を感じにくくなることで排便が困難になります。便秘薬には腸の蠕動運動を調節する成分や、便に水分を取り込み軟化させる成分があります。センノシドやピサコジルは腸の蠕動運動を高める作用があります。酸化マグネシウムやジオクチルリジウムスルホサクシネートは腸壁から水分を取り込み腸管内の便に水分を与えることによって軟化させる作用を持ちます。

下痢止め・便秘薬の副作用と注意点

下痢止めにロペラミドが含まれている場合、アセチルコリンの放出抑制のより、眠気やめまいを引き起こす可能性があるため車の運転や転倒に注意してください。

下痢は数日で回復することが多いですが、経験したことのないような激しい下痢や便に血が混ざっている、下痢と共に嘔吐や発熱がある、排便後も腹痛が続く、同じものを食べた人が同時に下痢になった、症状が悪化して改善の気配がない、尿量の低下や口が異常に乾くなどの脱水症状がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。受診の際は、いつから下痢が始まったのか、下痢以外の症状があるか、1日に何度排便しているか、腹痛がある場合はどの程度の痛みか、便の状態、海外旅行や食べたものなど下痢に至った原因に心当たりがある場合はその理由、便意や腹痛を感じるタイミングや状況はあるか、薬剤を服用したかなどを医師や薬剤師に伝えることが大切です。。また、水分や電解質の補給に留意してください。特にナトリウムやカリウムが失われるため、水だけではなく、スポーツドリンクなどを一緒に摂ることが必要です。便秘薬に酸化マグネシウムが含まれている場合は高マグネシウム血症に注意が必要です。悪心、嘔吐、口渇、血圧の低下などがあった場合は服用を中止し、医療機関を受診してください。

下痢止め・便秘薬の飲み合わせ

下痢止めにロペラミドが含まれている場合、制酸剤であるケイ酸アルミニウムと併用しますと、ロペラミドの効果が減弱する恐れがあるため、投与時間をずらすなどの注意が必要です。

抗ウイルス薬であるリトナビル、抗不整脈薬であるキニジン、抗真菌薬であるイトラコナゾールと併用しますと、ロペラミドの効果が増強されることがあるため注意が必要です。夜尿症、中枢性尿崩症治療薬であるデスモプレシンと併用しますとデスモプレシンの作用が増強することがあるため注意が必要です。
便秘薬に酸化マグネシウムが含まれる場合、テトラサイクリンやミノサイクリンなどのテトラサイクリン系抗生物質、ジプロフロキサシンやトフロキサシンなどのニューキノロン系抗菌薬、エチドロン酸やリセドロン酸などの骨粗鬆症治療薬であるビスホスホネート製剤と併用しますとこれらの薬剤の吸収が低下し、作用が減弱する恐れがあるため、同時に服用しないよう注意が必要です。セフェム系抗生物質であるセフジニル、免疫抑制剤であるミコフェノール酸モフェチル、リウマチ治療薬であるぺニシラミン、抗菌薬であるアジスロマイシン、解熱鎮痛薬であるセレコキシブ、脂質異常症治療薬であるロスバスタチン、消化潰瘍治療薬であるラベプラゾール、てんかん治療薬であるガバペンチンと併用しますと、これらの薬剤の作用が減弱する恐れがあるため、同時に服用しないように注意が必要です。
強心薬であるジゴキシンジギトキシンなどのジギタリス製剤、抗アレルギー薬であるフェキソフェナジン、鉄剤と併用しますと、これらの薬剤の吸収と排泄に影響を与えるため服用間隔をあけるなど注意が必要です。胃酸分泌抑制薬であるミソプロストールと併用しますと、下痢が起こりやすくなるため注意が必要です。ビタミンD₃製剤、カルシウム製剤と併用しますと副作用を起こしやすくなるため注意が必要です。
  • 薬は効果をしっかりと引き出しながら、できるだけ副作用を抑えることが大切です。使用法・用量、飲み合わせに十分注意し服用してください
  • 専門家の皆様へ。薬の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください
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