湿疹・皮膚炎用薬

湿疹・皮膚炎用薬の上手な選び方・使い方

湿疹・皮膚炎は皮膚の炎症であり、身体にかゆみを伴った紅いブツブツができ、症状が進むと水疱になります。その症状を和らげるために鎮痒消炎作用を持つ薬を使用します。
湿疹・皮膚炎用薬はステロイド性薬剤と非ステロイド性薬剤に分類されます。消炎作用をもつもののとしてプレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステルのようなステロイド薬があり、指示通りの使用であれば安全です。ステロイドを使用するのに抵抗がある、症状が軽いという方は、ステロイドを含まない非ステロイド性薬剤もあります。非ステロイド性薬剤にはアレルギー症状を抑える抗ヒスタミン剤、局所麻酔剤、炎症を抑える抗炎症剤、皮膚の血行を良くする血流改善薬、皮膚の細菌感染を抑える殺菌剤、皮膚の成長を促進するビタミンB6などが含まれています。酸化亜鉛が含まれている薬もあり、炎症を抑え、ただれなどのびらん面を乾燥させ、皮膚の保護作用があります。また、保湿成分が含まれている薬もあります。湿疹・皮膚炎用薬の剤形として内用薬(飲み薬)や外用薬(軟膏・クリーム・ゲル・ローション・液剤など)が挙げられます。刺激性が少なく、患部を保護する作用があります。軟膏は乾燥した患部、びらん・潰瘍など湿潤した患部のどちらにも使えます。クリームは軟膏に比べてベタつかず使用感がよく、主に乾燥した患部に適しています。ローションは軟膏やクリームが塗りにくい頭髪部などへの使用に適しています。 液剤は刺激が強いため傷があったり浸潤した部位に対しては軟膏を選びましょう。

湿疹・皮膚炎用薬の副作用と注意点

湿疹・皮膚炎用薬には、ステロイド薬を含有しているものがありますが、短期間の使用であれば問題ありません。しかし、長期にわたって使用し続けると、ステロイドによる副作用が出る場合があります。
感染症の疑いのある場合は、ステロイド剤を使用すると免疫を抑制する作用がある為かえって悪化させます。
顔面や広範囲に使用する場合は、長期連用で、緑内障・白内障や皮内出血、毛細血管拡張などの副作用が現れる事があります。乳児や老人の場合は、皮膚が敏感なため、必要以上に強力なステロイドを使用するのは好ましくありません。
基本的には、非ステロイド薬剤を使用しましょう。強いかゆみなどの場合のみ、ステロイドを短期(1週間程度)で使用することが望ましいです。注意点としては、使用量は必要最小限に留め、定められた用法用量を守ってください。また、外用にのみ使用し、内服せず、塗擦後、その部位をラップフィルム等の通気性の悪いもので覆わないでください。数日間(約5~6日間)使用しても改善しない場合は、速やかに医療機関を受診してください。自己診断の場合、ヘルペス等のウイルスに感染している場合もあり、その場合ステロイド剤を使用するのは逆効果となることもありますので、気を付けてください。

湿疹・皮膚炎用薬の飲み合わせ

非ステロイド剤に含まれる抗ヒスタミン作用をもつ薬物は、アレルギー用薬や乗り物酔い薬、風邪薬などにも同じ作用を持つ成分が配合されている場合があります。
これらの薬と飲み合わせますと、眠気や抗コリン作用(尿閉、眼圧上昇、口渇)が強く出る恐れがあります。これらの薬と併用することは避けましょう。また、抗ヒスタミン薬は中枢神経抑制作用もあるため、同様の作用を持つアルコール類、睡眠改善薬などとの併用も好ましくありません。局所麻酔剤としてリドカインなどが挙げられますがアドレナリンと併用すると血管が収縮しすぎることがあります。指や趾などに使用すると血管が収縮しすぎることにより、壊死することが懸念されるためアドレナリンを服用した際に使用は避けましょう。
抗炎症剤としてグリチルレチン酸が含まれていることがあります。グリチルレチン酸は生薬のカンゾウの成分であり副腎皮質ホルモン様作用により電解質代謝に影響し、偽アルドステロン症(高血圧、低カリウム血症、浮腫)やミオパシーを起こすことが知られています。ループ系利尿剤やチアジド系利尿薬との併用で血清カリウム値の低下が現れやすくなり、その結果としてミオパシーが現れやすくなります。また副腎皮質ホルモンの代謝を抑制し、電解質代謝作用(水・Na蓄積、K排泄)を増強するので、副腎皮質ホルモン剤との併用は偽アルドステロン症を起こしやすくする可能性があります。
  • 薬は効果をしっかりと引き出しながら、できるだけ副作用を抑えることが大切です。使用法・用量、飲み合わせに十分注意し服用してください
  • 専門家の皆様へ。薬の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください
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