口・のどの薬

口・のどの薬の上手な選び方・使い方

のどの痛みや炎症を抑える薬には飲み薬の他に、トローチやスプレーなどの外用薬が市販されています。ポピドンヨードを含む製品は殺菌作用や殺ウイルス作用があります。
一方、アズレンスルホン酸ナトリウム水和物を含む製品には口内炎などのキズの治りを早くしたり、炎症を鎮める作用があります。このため、のどの感染症の予防などにはポピドンヨードを含むもの、腫れなどの炎症を鎮めたいときにはアズレンスルホン酸ナトリウム水和物を含むものを選ぶと良いでしょう。また、口内炎の薬には口の中に塗る薬や貼る薬が市販されています。どちらもトリアムシノロンアセトニドといった副腎皮質ステロイドを含むものは、炎症を抑えることによって口内炎を治療します。貼る薬は塗る薬と比べて患部で長く効果を発揮するので、一日に使う回数が少なくて済むという特徴があります。
どちらも使用する際には、患部の水気をガーゼなどで拭き、使用後しばらくは飲食を控えると患部への成分の移行が良くなります。飲み薬にはトラネキサム酸やカンゾウ乾燥エキスを含むものがあります。トラネキサム酸は炎症部位で増加しているプラスミンという酵素を抑え、炎症を鎮める作用があります。また、カンゾウ乾燥エキスの主成分であるグリチルリチン酸には炎症やアレルギーを抑える作用があります。

口・のどの薬の副作用と注意点

ポピドンヨードを含む薬を過剰に使用すると、甲状腺異常や妊婦では胎児に先天性甲状腺機能低下症などの影響が出ることがあります。また、ヨウ化カリウムやイオパミドールなどのヨウ素を含む造影剤などのヨードを含む薬でアレルギーを起こしたことがある人は使用することが出来ません。同様に、外用消毒薬のヨードチンキなどでアレルギーを起こした人も使用できません。
口内炎を治療する薬にはトリアムシノロンアセトニドを含むものがあります。これらの副腎皮質ステロイドには免疫力を抑える働きがあり感染症を悪化させることがあるため、口腔内に感染がある人は使用すべきではありません。また、副腎皮質ステロイドを含む薬を多量に長期間使用すると副腎不全や糖尿病、消化管出血を引き起こすことがあります。
カンゾウ乾燥エキスに含まれるグリチルリチン酸は大量に使用すると偽アルドステロン症を引き起こし、高血圧やむくみ、低カリウム血症の原因となることがあります。また、トラネキサム酸は血栓を溶解するプラスミンという酵素を抑制するため、血栓のある人には慎重に使用すべきです。のどの痛みを抑える目的でNSAIDsを含む薬は長期間の使用によって胃痛や消化管出血などを起こすことがあり、注意が必要です。

口・のどの薬の飲み合わせ

チアマゾールやプロピルチオウラシルなどの抗甲状腺薬を含む薬を飲んでいる人がポピドンヨードを過剰に使用すると、甲状腺機能低下や甲状腺腫生成作用を増強することがあります。また、ヨードが含まれる医薬品や副腎皮質ステロイドを含む薬は口の中に塗ったり、貼ったりする薬であっても全身に移行しますから、同様の成分を使用している人は過剰摂取にならないように注意が必要です。
ヨードは昆布などの海藻類にも含まれており、通常は過剰摂取となることはありませんが、これらの食べ物を特に多く食べる人や妊婦では過剰になりやすく注意が必要です。副腎皮質ステロイドは消炎鎮痛剤であるアスピリンやロキソプロフェンナトリウムなどのNSAIDsの副作用である胃痛や消化管出血を増強することがあり、これらの薬を服用している人は注意が必要です。
カンゾウ乾燥エキスは葛根湯や甘草湯などの多くの漢方薬に含まれており、これらの漢方薬を使用している人は主成分であるグリチルリチン酸の過剰摂取によって副作用である偽アルドステロン症が起こりやすくなるため注意が必要です。またトリクロルメチアジドやフロセミドなどの血中カリウムを低下させる薬はグリチルリチン酸の副作用である低カリウム血症を増強することがあります。
  • 薬は効果をしっかりと引き出しながら、できるだけ副作用を抑えることが大切です。使用法・用量、飲み合わせに十分注意し服用してください
  • 専門家の皆様へ。薬の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください
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