歯の薬

歯の薬の上手な選び方・使い方

歯の薬には、口腔内を殺菌するものと炎症を緩和するものがあります。口腔内を殺菌するものの多くは外用液であり、フェノールを用いたものが強力です。外用液以外にも軟膏やデンタルペーストのように患部に直接塗るものをあります。殺菌消毒作用を持つものは痛みを抑える作用はないので注意してください。歯の痛みに対しては、アスピリンやロキソプロフェンなどの解熱鎮痛薬により軽減することができます。
歯茎の炎症の緩和を目的としたものは主にグリチルリチンや塩化リゾチームがあります。作用はそれほど強くなく、即効性もありませんが、歯槽膿漏の悪化を防ぐことができます。
歯の薬は外用薬の他に、内服薬もあります。正露丸に含まれる殺菌消毒成分のクレオソートは歯に対して用いることができますが、主に消化管内の殺菌消毒や整腸作用として用いるので、歯に対して用いることはあまりないかもしれません。塩化リゾチームを含むものもいくつか内服があり、炎症時の消耗を防いだり、血管を強化するビタミンEやビタミンCが配合されています。
歯の薬は様々な用途があるので、どれを使ったらよいか迷うかもしれません。消毒や痛み、薬の使い方は薬剤師に一度相談してから選ぶようにしてください。

歯の薬の副作用と注意点

歯の薬を使用していて、皮膚の発疹やかゆみ、刺激感、腫れなどがみられた際は、副作用の可能性があります。
これらの症状がみられた際は使用を中止して、医師や薬剤師の方に相談するようにしてください。薬でアレルギー症状を起こしたことのある人は、歯の薬でも過敏症状を起こす恐れがあるので注意してください。また、リゾチームは卵の成分であり、鶏卵でアレルギーを起こしたことのある人は使用は控えて下さし。殺菌消毒成分のフェノールは、歯以外の部位(唇や歯茎)への使用はしてはならないとなっています。フェノールは歯の硬歯質(エナメル質や像牙質)は傷めませんが、歯以外のところでは、一時的に食味を変化させることがありますので、もしついてしまいましたら、ガーゼなどで拭き取るようにしてください。フェノールや塩化セチルピリジウム、クロルヘキシジンなどの消毒薬の成分は薄めて配合されていますが、使用方法を間違えると危険ですので、必ず使い方は守るようにしてください。

歯の痛み止めとしてアスピリンやロキソプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を服用する場合、ぜんそくを起こしたことのある人は服用できません。また、妊婦や15歳未満の人に使用できないものもあります。NSAIDsは酵素シクロオキシゲナーゼを阻害することでプロスタグランジンの生成が抑制されます。
プロスタグランジンの生成が抑制されると、ぜんそくに関わるロイコトリエンの生成が促進され、ぜんそく発作が起こる可能性があります。また、プロスタグランジンの生成が抑制されると、流産のリスクや羊水減少を引き起こすことがあるため危険です。
゙ぜんそくを起こしたことのある人はNDAIDsを含まない薬を選択し、妊婦や15歳未満の方は、アセトアミノフェンやピリン系鎮痛薬のイソプロピルアンチピリンなどを選ぶようにしてください。長期連用は副作用発現のリスクが高まるので、避けるようにしてください。

歯の薬の飲み合わせ

歯の痛み止めとしてNSDAIDsやアセトアミノフェンなどの消炎鎮痛薬を服用している場合、他の解熱鎮痛薬と飲み合わせますと、薬の作用が強く出たり、胃腸障害や息切れ、動悸など薬の副作用が現れるおそれがありますので、飲み合わせは避けてください。また、かぜ薬や鎮静薬との飲み合わせは避けてください。これらの薬にも、炎症や痛みを抑える成分が含まれており、薬の作用が強く出たり、副作用が現れやすくなるおそれがありますので注意が必要です。飲酒による服用も、副作用が強く出る恐れがあるため控えてください。

正露丸や歯槽膿漏治療薬には抗炎症作用をもつグリチルリチン系が含まれているものがあります。グリチルリチンはカンゾウの成分であり、カンゾウを摂り過ぎてしまうと、偽アルドステロン症を引き起こし、血清カリウム値の低下や血圧上昇、浮腫がみられるようになります。また、ミオパシーという四肢痙攣・麻痺、脱力感などの異常が起こることもあります。漢方やかぜ薬などにはカンゾウが含まれていることがあるため、カンゾウによる副作用が強く出てしまう可能性があります。カンゾウを含む製品を服用する方は、服用前に成分を確認し、心配な方は薬剤師の方に相談するようにしてください。
  • 薬は効果をしっかりと引き出しながら、できるだけ副作用を抑えることが大切です。使用法・用量、飲み合わせに十分注意し服用してください
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