サリン中毒さりんちゅうどく

カテゴリ
中毒と環境因子の病気
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医師監修

サリン中毒とは

サリン中毒とは、サリンと呼ばれる毒ガスを吸収することにより引き起こされるものです。化学兵器として、VXガスやソマンといった毒ガスが開発されています。サリンは、それらに分類される神経系の毒ガスです。もしサリンを体の中に吸収してしまった場合、強い毒性によって体に重度の急性病状を引き起こし、死に至ることもあります。

サリン中毒の症状

サリン中毒によりもたらされる体の症状としては、瞳の収縮が特徴としてあります。また、瞳の収縮に伴い、視覚障害がもたらされます。また、サリンの中毒による病状が重度になるにつれて、よだれや鼻汁の異常が見られます。さらに気管支が痙攣するなどの呼吸障害が起こります。場合によっては、呼吸停止を引き起こすことになるため注意が必要です。加えて、サリンが加熱されていた場合には、刺激性のある霧を生じます。それを呼吸した場合には、肺水腫を引き起こします。
これらの症状は、高い濃度のサリンを吸収した場合に起こる症状であり、ごく少量の皮膚への接触の場合には、皮膚の繊維が収縮したり、さらには発汗などのような病状が現れてきます。

サリン中毒の原因

サリン中毒を発病させる原因としては、神経ガスであるサリンに曝露することにより起こります。サリンが体の内部に吸収されると、全身の神経の末端に位置するコリンエステラーゼと強く結合します。その結果、アセチルコリンが分解されなくなり、自立神経節や中枢神経系、さらに神経筋の接合部に対して、中毒の各種の病状を引き起こします。
サリンによる致死量はきわめて小さく、ごく少量であっても体に対して強い病状を引き起こします。皮膚に僅かでも触れた場合には、サリンガスによる影響が現れます。一般的に、サリンは日本での日常生活で触れる可能性のほぼない毒ガスであり、何らかの事件や事故が引き金となってこの毒ガスに曝露する可能性はあります。

サリン中毒の治療法

サリン中毒を予防するための方法としては、なによりサリンに触れないことが大切です。万が一にもサリンガスに触れてしまった場合には、なるべく早く対策を取る必要があります。サリンの中毒を緩和するためのキットがあるため、曝露の場合には緊急の対策として用いられます。また厳密な管理が必要のため、医療機関に受診し、経過観察を行うことが必要です。
もしサリンが衣服に付着した場合には、速やかに脱ぎ捨てることが大切です。肌に少量のサリンが触れた場合には、実際に肌に病状が起きるまでには時間がかかるケースが多いです。そのため、皮膚にサリンが触れた後では、数時間に渡って肌への経過観察を行う必要があります。
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