急性砒素中毒きゅうせいひそちゅうどく

カテゴリ
中毒と環境因子の病気
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

医師監修

急性砒素中毒とは

急性砒素中毒とは、体内に砒素の成分が入ることにより、嘔吐や頭痛など各種の病状を引き起こす病気です。砒素の成分が体内に入ると、体の組織の細胞に結合し、中毒の病状が生じます。また、体内に入った砒素成分が全身の組織に沈着し、中毒による病状が慢性化しがちな特徴を持ちます。

急性砒素中毒の症状

急性砒素中毒によりもたらされる症状としては、激しい嘔吐が生じます。また、まもなく下痢や腹痛といった症状も起こります。さらに、血圧低下が起こることもあります。こうした病状は、数日以上に渡って継続する傾向にあります。
神経的な症状としては、脱力感や知覚障害、さらに、けいれんや精神障害といった問題が起こることもあります。加えて、肌の紅斑や色素の沈着、顔面のむくみといったことが起きます。さらに重体化してくると、大幅な血圧の低下や急性の腎不全といった問題がもたらされます。服毒した砒素が、結晶化されたものである場合には、以上のような病状が遅れて生じることが多い傾向にあります。

急性砒素中毒の原因

急性砒素中毒が生じる原因としては、砒素を体内に取り込むことによる、組織への化学反応があります。砒素は、体の組織や酵素に対して結合を引き起こし、それらの機能を阻害します。砒素には有機のものと無機のものがあり、無機砒素のほうが毒性が強く出る傾向が強いです。また、無機砒素の中でも、三価である亜砒酸の場合には、毒性が強く現れます。
こうした砒素成分を含む薬剤は、害虫の駆除剤として用いられてきました。そのため、身の回りにある砒素を含む薬剤を誤って飲み込んだり、あるいは故意に服毒した場合に、急性砒素中毒の各種の病状が生じます。もし、これらの砒素による各種の中毒症状が認められる場合には、早期の解毒措置を必要とします。

急性砒素中毒の治療法

急性砒素中毒に対する予防方法としては、砒素を含む薬剤を服毒しないことが方法としてあります。害虫の駆除剤などは、厳密に管理して誤飲や故意の服毒を防ぐ対策が必要です。
それでも万が一、急性砒素中毒に陥った場合には、毒性を排出したり、毒性を中和させるための治療に取り掛かる必要があります。まずは、早急に患者の消化器官から、中毒の原因薬剤を吐き出させることが必要です。下剤や活性炭などを用いて、体外へと原因薬剤を排出します。また、キレート剤を用いることにより、体内に侵入した砒素成分の排出を促進させていきます。
  • このコーナーは、病気や症状に関する知識を得るためのものであり、特定の治療法、専門家の見解を推奨したり、商品や成分の効果・効能を保証するものではありません
  • 専門家の皆様へ。病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください