鼻アレルギーはなあれるぎー

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アレルギー疾患
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医師監修

鼻アレルギーとは

鼻アレルギーには、「通年性」と「季節性」のアレルギーがあります。「通年性アレルギー」は、ハウスダストやダニなどの原因によって、1年中アレルギー症状が起こるものです。「季節性アレルギー」は、スギやブタクサといった植物の花粉によって、特定の季節だけ発症します。

鼻アレルギーの症状

鼻アレルギーでは、くしゃみや鼻水、鼻づまり、鼻のかゆみなどの症状が出ます。くしゃみは、数回から10回ほど連続して出ます。風邪の鼻水は、次第に粘り気のあるドロッとした鼻水となりますが、鼻アレルギーではサラサラした鼻水が続くのが特徴です。
  
鼻づまりの症状が起きて悪化していくと、口で呼吸することによって、喉が渇きやすい、眠りにくいといった症状を伴うことがあります。「通年性アレルギー」では、気管支喘息やアトピー性皮膚炎を伴うことがあり、「季節性アレルギー」ではアレルギー性結膜炎を併発するケースが多く見られます。

●喉の痛みを伴う後鼻漏
アレルギー性鼻炎を発症すると、鼻内に鼻水が溜まって喉に流れる「後鼻漏(こうびろう)」が通常時より増えます。溜まった鼻水は喉へと下って痰となるため、咳やそれに伴う痛みが出やすくなります。とくに仰向けになると後鼻漏が悪化しやすくなるため、仰向けになることの多い睡眠中に、喉へ鼻水が下り続けることとなり、起床時に喉の違和感や咳による喉の痛みなどを引き起こしやすくなります。喉に痛みがある場合は、喉に炎症が起きている可能性があります。炎症が起こっていると、風邪等を引き起こすウイルスが侵入しやすくなり、さらに症状が悪化する恐れがあります。喉の症状を悪化させないためにも、うがい、手洗い、水分補給をこまめに行い、室内の乾燥を避けるよう心がけましょう。

鼻アレルギーの原因

鼻アレルギーは、「通年性アレルギー」では、ハウスダストやダニ、カビなどの物質、「季節性アレルギー」では、スギやブタクサ、イネの花粉がアレルゲンとして身体に取り込まれ、過剰に反応することによって起こります。
 
一度リンパ球に異物と認識された物質には、抗体ができます。その後、体内にアレルゲンが侵入すると、アレルゲンと抗体が結びつき、ヒスタミンやロイコトリエンなどの化学伝達物質が放出され、炎症が引き起されます。くしゃみと鼻水は、ヒスタミンが知覚神経に刺激を与えることによって起き、鼻づまりは鼻粘膜をロイコトリエンが刺激することで起こります。

●鼻アレルギーの原因詳細

鼻のアレルギーは大きく分けて、慢性的に起こる通年性と季節性の二つがあります。
1.通年性
季節に関係なく、常に鼻アレルギーが続く状態のことを指し、主な原因として、ダニのふんや死骸、家の中のホコリ、ペットのフケ、カビなどが挙げられます。まれに、気温の変化によってアレルギーを起こす場合もあります。
2.季節性
原因としては、主に花粉が挙げられます。花粉症と言うとわかりやすいかもしれません。花粉症は、実は春だけでなく、夏の草花に反応する方もいれば、秋の草場や木に反応する体質の方もいます。花粉症の対処法としては、家に入る前に衣服に付着した花粉を落とす、うがいや手洗いで大まかな花粉を洗い流すという方法があります。

●5月に生じる鼻アレルギー
5月の鼻アレルギーの原因に、イネ科の植物や黄砂があります。そもそもアレルギーの反応は、くしゃみでアレルゲンを吹き飛ばしたり、鼻水でアレルゲンを洗い流したりする生体防御反応です。鼻づまりもアレルゲンが鼻の中に入りにくくなるので、免疫による当然の反応といえます。しかし、症状がひどいと日常生活にも支障をきたしたり、副鼻腔炎や中耳炎などを併発してしまうことがあるので、治療が必要です。基本的にはアレルギーを抑える内服薬を服用します。症状の程度によっては、ステロイド系の点鼻薬を併用します。しかし、根治治療ではないので、定期的な受診が必要です。

鼻アレルギーの治療法

鼻アレルギーは、原因となるアレルゲンへの接触を減らすことで、症状を軽減することができます。ハウスダストやダニがアレルゲンの場合には、毎日居間や寝室を中心に掃除機をかけます。
  
ダニの対策としては、防ダニの布団を使用するか、ダニを通さない布団カバーをかけます。カーペットや布のソファの設置は、ダニの温床となりやすいので、避けるようにします。花粉をアレルゲンとする場合には、対象となる花粉が飛ぶ季節には、外出時にはマスクやメガネをつけ、衣類は室内に干すようにします。

●市販薬での治療
鼻アレルギーは、ドラッグストアで購入できる一般用医薬品と要指導医薬品である市販薬でも治療できます。
・第一世代抗ヒスタミン薬
・第二世代抗ヒスタミン薬
・血管収縮薬
・遊離抑制薬
症状と照らし合わせて一番合う市販薬を選びましょう。もしわからなければ、お店の人や薬剤師に相談しましょう。市販薬をしばらく使用しても症状の改善が見られなければ、専門の医療機関で受診しましょう。

●医療機関での治療
医療機関での鼻アレルギーの治療は、症状がなくなったり、軽度で薬をほぼ必要としない状態になったり、急性増悪の頻度が低く長引かないような安定した状態を目指して行われます。治療法は、抗原(アレルゲン)除去や回避の後、
・薬物療法
・減感作療法
・手術
を段階的に行います。まず血液検査でアレルギー反応の原因を調べて、抗アレルギー・抗ヒスタミン薬、漢方薬、点鼻薬などによる薬物治療が行われます。減感作療法は、アレルギーを根本的に治療するための方法で、3年前後継続して皮下注射を行うことによって徐々にアレルギー反応を起こさない状態にしていきます。保存療法による改善が難しい場合には、下甲介切徐術、下甲介化学剤手術レーザー、電気凝固法などの手術が行われます。

●鼻アレルギーの手術の詳細
鼻のアレルギーの症状が重い場合、耳鼻科での手術となるのですが、近年では日帰り可能なレーザー手術が人気です。通年性と季節性、両方のアレルギーに対応可能です。下鼻甲介という部分の粘膜をレーザーで焼き切ることになります。皮膚や粘膜を切除することはありません。手術の流れとして、まずは手術箇所に塗布麻酔を行います。感覚がなくなってきた時点で、レーザーで粘膜を一気に焼切ります。大体30分以内で済み、そのまま仕事や学校に行くことも可能です。手術後はいったん症状が悪くなったように感じますが、1週間ほどすると、段々と症状が改善されていくのが実感できるようになります。

●鼻アレルギーのレーザー治療の詳細
鼻アレルギーによる治療に、レーザー治療があります。鼻の中に局所麻酔をしたのちに、鼻粘膜の表面にレーザーを照射します。出血や痛みはほとんどなく、レーザーを当てる時間も両方合わせて10分程度です。最近の機械は小型化され、各地の耳鼻咽喉科外来で使用されています。レーザー治療が適応となるのは、セチリジンなどの薬剤を投与してもなかな効果があらわれにくい人、妊娠中で薬剤の投与に制限がある人などです。薬剤で改善しない人でも、レーザー治療で劇的に改善する場合があります。レーザー治療と薬剤による治療を並行して行う場合もあります。

鼻アレルギーの薬の上手な選び方・使い方

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鼻アレルギーの市販薬には、使用方法によって、「内服薬」「点鼻薬」「点眼薬」の3種類があります。

薬の使用にあたっては、まず、鼻炎症状が花粉・ほこり等によるアレルギー症状なのか、風邪による鼻炎なのかを見極める必要があります。鼻アレルギーは、鼻水がさらっとしており透明で、大量に出ます。また、目のかゆみを併発することが多く、症状が朝や夜にひどくなることなどがあげられます。風邪による鼻炎の場合は、鼻水はアレルギー性のものと同様、さらさらで透明なものか、ねばねばした黄色もしくは透明なものがでます。また、のどの痛みや熱っぽさ、身体のだるさも特徴のひとつです。自分で判断できない場合は、病院にかかりましょう。

内服薬は3種類の中で最も多くの種類があるため、症状や体質に合わせた薬を選択しやすくなっています。1日1回の服用で効き目が1日続くといった薬もありますので、ライフスタイルに合わせた薬を選択することもできます。重い鼻づまりには、血管収縮性の点鼻薬で鼻の通りをよくすることが有効です。点鼻薬は鼻に直接噴霧する薬で、粉末タイプと液体タイプがあります。点眼薬はいわゆる目薬ですが、目のかゆみを併発している場合に使用するとよいでしょう。
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