脳出血の症状

脳は言語や運動や感覚など色々な機能をつかさどっていますから、脳出血の症状は起こった部位によって様々です。
運動中枢が出血すると手足の麻痺、言語中枢であれば言語障害というように、出血した場所によって症状は異なります。

脳出血が起こると、脳内に血のかたまりができ、頭蓋内庄が上がります。すると、頭痛や吐き気が現れます。さらに出血量が増えると、血のかたまりによって脳幹が圧迫され意識障害を引き起こし、命に危険が及ぶこともあります。

脳出血の原因

脳出血の原因の最も多いものは、長年にわたる高血圧で、高血圧性脳出血と呼ばれます。高血圧により、脳の血管がもろくなり、脳出血を引き起こしやすくなります。塩分の取りすぎや、飲酒や喫煙、運動不足などの生活習慣が高血圧の誘因となり、さらに肥満や高脂血症、糖尿病などの疾患が単独あるいは併発して脳出血を起こしやすくなります。

また、妊娠や脳腫瘍、血液が固まりにくい病気などが原因となることもあります。
それ以外に脳動静脈奇形やもやもや病、静脈洞血栓症などの脳の血管の病気は、若い人の脳出血の原因になることがあります。
脳動脈瘤は多くはくも膜下出血の原因になりますが、まれに脳出血の原因にもなります。

脳出血の治療法

高血圧性脳出血の予防に効果的なのは、生活習慣の改善です。原因となる高血圧を防ぐために、塩分の摂取量を控えます。また、りんごやバナナ、枝豆やカボチャなどを積極的に摂取することで、ナトリウムの排泄を促すことができます。また、DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸を含むアジやイワシなどの青魚を食べたり、適度な運動を生活に取り入れたりすることで、肥満を防ぎます。睡眠を十分にとって疲れとストレスを減らしたり、お酒の量を節制したりすることも大切です。

脳出血の治療は、内科的なものとしては血圧が高い場合には血圧のコントロール、また脳浮腫を抑えるお薬で頭蓋内圧亢進を防ぎます。出血の大きさや量によっては手術による血腫の除去が行われます。