医師監修

鳩胸とは

鳩胸(はとむね)とは、胸部が湾曲して前方に張り出ている胸郭の変形です。一般的には無症状です。

鳩胸の症状

前胸壁、いわゆる胸板が前方に突き出ているために、まるで鳥のハトの前胸部のような外観のために鳩胸と呼ばれます。なお、前胸壁の正中部が陥没している前胸部の変形は漏斗胸(ろうときょう)といいます。
鳩胸は漏斗胸と異なり、心臓や肺への影響が少なく、前胸部が突出している外観以外には無症状であることが多いです。軽度であれば発育とともに目立たなくなりますが、人によっては突出した前胸部の外観に精神的苦痛を伴うことがあります。また、高齢者になると肺組織の機能低下により、呼吸困難や肺気腫になりやすいという説もあります。

鳩胸の原因

鳩胸は、先天的に胸骨・肋軟骨・肋骨の変形、特に胸骨と肋骨を繋ぐ肋軟骨の過度な成長によるものとされています。同一家系に発症することが多く、遺伝的素因があると考えられています。出生後しばらくは気付かれず、3歳頃と10歳頃に気付かれますが、軽度であれば発育とともに目立たなくなります。数千人に1人の頻度で発生し、男女比は5対1の割合で男性に多く見られます。
また、くる病やマルファン症候群、骨形成不全症など、骨の発育障害を起こす病気の一症状として現れることもあります。

鳩胸の治療法

多くは生まれつきのものであり、心肺機能への症状はほとんどないため、たいていは放置してよいといわれています。外観上の変形が気になる場合には、手術や肋骨を矯正することで改善することができます。幼児期には胸部に圧迫帯を巻いて前胸部の出っ張りを成長とともに抑える方法で治療することが可能です。10歳以上になると胸郭に硬さだ出てくるため圧迫での矯正は難しく外科的な治療となります。
くる病が原因の鳩胸であれば、くる病の治癒に伴い、胸の変形も良くなります。くる病は主に乳幼児に見られる病気のひとつで、主な原因はビタミンD不足です。予防するためには、卵や魚などビタミンDが豊富に含まれる食物の摂取と日光浴が有効です。
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