リウマチ熱の症状

リウマチ熱の主な症状は、高熱です。それに付随して、おおよそ、70%の罹患者が関節痛を起こします。関節の痛みは激痛で、膝やひじ股関節など、日常的に良く使う関節に多く見られ、痛みが消えると他の場所が痛み出す、移動性関節炎の症状も認められます。NSAIDsという鎮痛薬を内服すると劇的に回復します。
  
また、皮膚を触ったときにしこりのようなものを感じる症状や、皮膚に紅斑と呼ばれる模様のようなものが現れることがあります。これには、特に痛みなどは感じられません。稀にではありますが、不随意運動と呼ばれる、身体が自分の意志とは関係なく動いてしまうという症状を見せることがあります。不整脈や弁膜症を認めることもよくあります。

リウマチ熱の原因

リウマチ熱は、自己に備わる免疫機能が、身体の心筋や関節を、溶連菌であると誤認することによって引き起こされます。感染した溶連菌を、身体から取り除こうと、攻撃性を高めてしまうことが原因と考えられている疾病です。溶連菌に感染しても、全ての人が発症するとは限らず、体質的な側面や遺伝的な要素などもあるのではないかと考えられています。
   
リウマチ熱を発症した際には、治療を行わないままにしてしまうと、心内膜炎や弁膜症に推移する可能性がありますので、速やかな対処が望まれます。心炎は、時間の経過とともに心不全の症状を現します。

リウマチ熱の治療法

リウマチ熱を予防する方法は、A群連鎖球菌がみられるかぜ・扁桃炎などの疾患に罹患したときに、抗生物質などを服用することによって完全に菌を駆逐した状況にすることです。またアスピリンなどの抗炎症薬を併用します。
  
また、過去にリウマチ熱を発症した経験がある子供が罹患した場合においては、ペニシリンなどの投与が継続的に行われます。これには、再発を防ぐ目的のほか、他の子供への、A群連鎖球菌の二次感染を抑止する目的もあります。投与は成人するまで、あるいは生涯続けられることが多いもあります。