心室中隔欠損症しんしつちゅうかくけっそんしょう

カテゴリ
循環器の病気
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医師監修

心室中隔欠損症とは

心室中隔欠損症とは、生まれつき心臓の右心室と左心室を隔てる心室中隔に欠損がある、先天性心疾患です。血液が本来通るべき血管を通らず欠損孔から流入するため、右心室と左心室の血液が混じり、心室肥大や肺動脈圧の上昇、重いものでは心不全などの症状をもたらします。
小児慢性特定疾患に指定されている疾患の一つです。

心室中隔欠損症の症状

心室中隔欠損症の症状は欠損孔の大きさなどにより3つに分けられます。
1.欠損孔が小さい場合は自覚症状がなく、高率で自然閉鎖が期待できます。ただし、細菌性心内膜炎の危険因子であるため、抜歯の際に抗生物質を服用する等の予防を励行します。
2.欠損孔が1cm以上の場合は、乳児期から体重増加不良や心雑音があり、呼吸器の感染を反復しやすいといった症状が現れるので、時期を失せず手術する必要があります。
3.欠損が肺動脈弁直下や漏斗部中央にある場合は、大動脈弁の変形、閉鎖不全を合併するので、欠損孔の大きさに関わらず手術での閉鎖が必要です。

心室中隔欠損症の原因

心室中隔欠損症は先天性の疾患ですが、遺伝や家族的な要因が明確に証明されているわけではありません。先天性心疾患は1000人当たり6人から10人の割合で出現し、そのうち最も多いのが心室中隔欠損症です。
  
原因としては、単一遺伝子病、染色体異常、風疹やコクサッキーウイルス等への先天感染、妊娠中の母体環境などで、これらが相互に作用して一定の条件を満たした時に発現する多因性の疾患とみられています。胎児の心臓は、妊娠3週目から心臓細胞が輪状化し8週目までに心腔や中隔、弁などが形成され完成します。その発生過程において複数の要因が関与して障害を受けると、欠損などの心疾患が生じるとされています。

心室中隔欠損症の治療法

心室中隔欠損症は、心雑音などの所見により新生児検診や乳児検診で発見されます。また、乳幼児に体重増加不良や多汗などの症状がある場合は、循環器専門医の診察を受けることで早期発見が可能です。
  
自然閉鎖が期待できることから、心機能の回復を計りつつ、欠損状態や症状をもとに手術を行うか判断されます。経過観察となった場合や手術を行った場合は、感染予防をし、細菌性心内膜炎の予防を心がけます。また、発症予防策としては、妊娠初期におけるX線被曝、薬の服用、風疹感染への注意が必要です。
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