重症外傷じゅうしょうがいしょう

カテゴリ
膠原病や原因不明の全身疾患
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医師監修

重症外傷とは

外傷とは「物理的外力の作用により生じた損傷」と定義されます。物理的外力とは交通事故や労働事故、転落、鈍器や刃物などによる損傷があります。外力の大きさによって受傷の形態や程度はさまざまであり、重傷度や緊急度は異なってきます。重症外傷ではバイタル(意識、循環、呼吸)にまで大きな影響を与えるものがあるので早期の適切な対応が必要となります。

重症外傷の症状

重症外傷では、様々な症状が引き起こされます。中でも出血による低容量性の外傷性ショックでは、呼吸不全、蒼白、虚脱、冷汗、脈拍触知困難といった典型的なショックの5徴候(5P's)が生じます。そのほか、表在静脈の虚脱、指先のチアノーゼ様の蒼白化、腱反射の軽減、意識レベルの低下によるせん妄、昏睡、不穏行動などに加え乏尿や無尿も生じ、死亡率も高いです。

これに加えて挫滅症候群や播種性血管内凝固症候群(DIC)、脂肪塞栓症候群など放置すれば即座に命の危険となる重篤な合併症も発生すのが特徴です。そのため、重症外傷では、その場ですぐに意識や循環、呼吸などのバイタルチェックを行い、必要に応じて人工呼吸や心臓マッサージなどの救命措置を行う必要があります。

重症外傷の原因

重症外傷はその受傷形態によって原因は大きく異なります。皮膚、皮下組織、筋肉、腱、血管など軟部組織を構成する部分だけの損傷であれば、創傷であったり擦過傷、打撲傷になります。外力の大きさによって受傷の程度は異なり、軽度であれば表皮や皮下組織のみの損傷ですみますが、重症外傷となると筋肉や骨まで損傷が及びます。また、加わった外力の質的な違いによって鈍的な外傷と鋭的な外傷に分けられます。

鈍的な外傷は仕事中の労働災害、交通事故、スポーツ中の事故により発生し、国内における重症外傷の大半がこの原因によります。鋭的な外傷は刃物や銃弾、ガラス片のような鋭利なものによって損傷されたもので、鈍的なものと比べると発生件数は少ないですが、損傷が大血管や主要臓器に到達していると致命傷となります。

重症外傷の治療法

重症外傷の発生を予防するためには、その発生原因を分析し考察する必要があります。重症外傷の原因として大半を占めるのは交通事故や労働中の事故、スポーツ中の事故となります。労災事故であれば発生時の状況、ヒューマンエラー、構造的要因の有無を分析し事故を発生させない環境整備が重要となります。

そのためには、インシデント・アクシデント管理を行い職場全体で事故に対する認識を共有する必要があります。実際に重症外傷を受傷してしまった場合には、バイタルチェックと損傷部の確認をした後、すみやかに初期治療を行った後、専門の医療機関に搬送する必要があります。
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