パソコン、スマートフォンの普及によって肩こりは若い人も頭を悩ませる症状となったと言えるのではないでしょうか。
「肩こり」を放置してしまうと、頭痛や場合によっては精神にも影響が出るといわれています。

今回は「肩こりの悪化によって引き起こされる症状」をテーマに、肩こりの解消法まで、医師に解説していただきました。

肩こりがひどくなると引き起こされる「頭痛やめまい」

肩こりによって筋肉が緊張した状態になると、周囲からの刺激に対して敏感になり、首や肩の周りや頭の付近の筋肉まで緊張してしまいます。

このことから、頭部・頚部の血流が低下し、めまいを引き起こしやすくなり、、頭部の筋肉の緊張などによってまるで頭全体を締め付けられるような「筋緊張型頭痛」を招きやすくなると考えられます。

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肩こりがひどくなると引き起こされる「精神的不調」

肩こりと精神的な不調の関係は根が深く、 肩こりが原因でイライラや気分の落ち込みなどが出る場合もあれば、反対にストレスが強い生活をしていることによって筋肉の緊張が高まり肩こりを引き起こすこともあります。

特に肩こりと併発しやすい首コリの出る首は、自律神経と関係が非常に深く、この部分が凝って正常に機能しなくなってしまうと、まるでうつ病更年期障害のような慢性的なイライラや、落ち込み、あるいは不眠といった症状が出現することがあります。

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肩こりがひどくなると引き起こされる「薄毛・抜け毛」

肩こりが酷くなると、肩周辺から頭部、頚部付近の血流が低下するので、頭皮にも十分な血流が行き渡らなくなります。

そうなることにより、髪の毛の生育や維持に必要な栄養分が毛根に十分行かなくなり、抜け毛薄毛が増える可能性が考えられます。

肩こりを治すための「正しいマッサージ方法」

肩こりが悪化する原因は血流の不良によるものが多いので、冷たい湿布などで冷やしてしまうと一時的には爽快感があっても血管が冷やすことで収縮し、血流がますます低下してしまう可能性があり好ましくありません。

また、強い力でぎゅうぎゅうもむのも筋肉を損傷してしまい、その部分が炎症を起こしていわゆる「揉み返し」が起こってしまうことも考えられますから、それも控えましょう。

効果的な方法としては、肩をよく温めて緊張をほぐしたうえで、肩甲骨の周囲を中心に優しくもむことが良いといわれます。強さの加減に自信がなければ、さする程度でも効果はありますよ。

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肩こりを治すための「正しい整体、病院の選び方」

肩こりは、単なる筋肉の緊張によるものばかりではない場合もあるので、一度医療機関でしっかり診察を受けておくことは非常に大切といえるでしょう。

一般的には整形外科を受診することをお勧めしますが、大きな病院では肩こりの専門外来を設置しているところもありますから、もしそのようなところがあればそういったところを受診するとより特化した治療が受けられると思います。

医師からのアドバイス

肩こりが酷くなると、身体面・精神面を問わず非常に多くの症状が出てきますよね。

思わぬ病気がかくれていることもあるので、たかが肩こり...と軽視せず、自分の体の声に耳を傾けるようにしたいですね。

(監修:Doctors Me 医師)