正常時は25~38日前後の周期で起こる生理ですが、なんらかの理由で生理の周期が乱れることがあります。

この状態を生理不順と呼び、原因はさまざまです。

今回は、20代に見られる生理不順の原因について医師に解説していただきました。


要チェック項目


□生理不順はあなたの生活習慣が乱れているサイン
□生理不順は最悪の場合、早発閉経になるリスクがある
□生理不順の改善策は主に3つある

生理不順の大きな原因のひとつはストレス



様々な体調不良を引き起こす原因であるストレスですが、生理不順もストレスが原因である場合があります。

とくに働き盛りである20代は、仕事と家庭の両方を掛け持つこともあり、ストレスがかかりやすい時期でもあります。

ストレスと聞くと一般的に悪いことから来るイメージが強いですが、例えば引っ越しや友人の結婚式への参加など、環境の変化によってストレスがかかり、生理の周期が乱れる場合もあります。自身の環境が大きく変わる場合は注意が必要です。

また、ストレスの原因はわかっていても、すぐに改善することができない場合もあると思います。そこで大事になるのが、ストレスの発散方法を知っていることです。

ゆっくり温泉につかること、ぐっすり眠ること、適度な運動することなど、自分にとって1番良いストレスの発散方法を知っていることはとても大切です。

生理不順が続く場合は何かストレスを溜め込んでいるサインかもしれません。無理に我慢するのではなく、ストレスを発散し、リラックスできる方法を探りましょう。

ホルモンバランスの乱れ



生理不順はホルモンバランスが乱れることによって引き起こされる場合が多いです。そのうちの1つの理由として先に述べたストレスが挙げられますが、ストレス以外にもホルモンバランスを乱す理由があります。

食生活


食生活が乱れることによって、ホルモンバランスが崩れることがあります。食生活は健康体を保つためには基本中の基本です。極端な偏食など、しないように注意しましょう。

睡眠不足


睡眠不足はストレスを溜めるだけでなく、ホルモンバランスを乱す理由の1つでもあります。また、単純に長時間寝ればいいと言うわけではなく、朝型にしたほうが良質な睡眠を得ることができます。

過度なダイエット


急激なダイエットは女性ホルモンの1種であるエストロゲンを減少させるため、生理不順の原因になります。ダイエットは注意してやらないと体に大きな負担をかけます。

自分に無理がかからない適切なダイエットの仕方をするようにしましょう。

生活習慣の乱れ


急激な運動やヘビースモーカー、お酒の飲み過ぎなど日々の生活習慣の乱れもよくありません。何事もやりすぎは厳禁です。

生理不順は上記に挙げた原因で発症する場合がありますが、元々、生理不順になりやすい体質の方もいるようです。このような方は自分だけで解決するのは難しいため、産婦人科へ診てもらうのがいいでしょう。

生理不順にならないための3つの改善案

生理不順はあなたの生活習慣や体調が良くないサインです。

病気や不妊、早発閉経などを防ぐためにも、生理不順を解決するための対策をとらなければいけません。先に述べた原因をもとに改善案を考えてみましょう。



1:ストレスを溜めない


ストレスを溜めないためには良質な睡眠とストレス発散が欠かせません。夜型の人は朝型に、自分が眠りやすい寝具を選ぶなど、自分の睡眠環境を見直しましょう。

また、休みの日をきちんと確保し、働きづくめの毎日にならないようにすることも大切です。

2:ダイエットは長期的に考える


ダイエットは短期的に考えるのではなく、長期的に考えましょう。極端なダイエットは食事制限をする場合も多く、本来必要な栄養素などが不足することもあります。

あくまで健康体を維持しつつ、ダイエットをするようにしましょう。

3:鉄分の補給


鉄分が不足すると貧血になりやすいですが、実は貧血になると生命維持を優先させるため生理が止まってしまうことがあります。鉄分は普段の食事で摂ることが難しく、20代の女性に限らず不足しがちです。

昨今では鉄分を多く含んだサプリメントも販売されているので貧血気味だという方は積極的に鉄分を摂るようにしましょう。

生理不順を改善することで健康体が手に入る

生理不順は本来、20代の女性にはあまり見られない症状だということを覚えておきましょう。

そして、もしも生理不順になったら、軽視せずに自分の生活習慣を見直すきっかけだと考えてください。

そのまま放置せず生活を見直して、それでも解決しない場合は必ず婦人科へ相談しに行きましょう。

(監修:Doctors Me 医師)