ブルーベーリーが目に良いという話は昔から言われていますが、その医学的な効果には賛否両論があるようです。

 

知っているようで知らないブルーベーリーの成分、目への効果、そして巷で話題になった目への効果に関して医学的根拠がないと言われた背景などを、医師に詳しく解説していただきました。

 

目次

 

 

ブルーベリーの成分 

野生のブルーベリー 

ビタミンA

粘膜を健康に保つ、欠乏すると暗いところで見えにくくなる(夜盲、とりめ)、ロドプシンの原料になるといった効果があります。

 

ロドプシンは網膜の杆体という細胞にある物質で、ロドプシンが働くことで光を電気信号に変換しています。

 

ビタミンC

疲労回復、傷を治す、肌の健康や免疫機能を助けます。

 

ビタミンE

抗酸化作用(活性酸素を除去する)、血流改善が期待されます。

 

アントシアニン

植物が持つ色素で、ポリフェノールの一種。抗酸化作用や、ロドプシンを作るのを助けます。

 

食物繊維、タンニン

腸内環境や便通を整えます。

 

亜鉛、マンガン

細胞の生まれ変わりを助けたり、骨を丈夫にします。

 

 

目に良いと言われる成分

目のアップ 

・アントシアニンルテイン

・ゼアキサンチン

・アスタキサンチン

・レスベラトロール

・ベータカロテン

・亜鉛

・オメガ3脂肪酸(DHA/EPA)

など

 

加齢黄斑変性という、網膜の加齢に伴って起こる病気については、進行を予防する効果も確認され、必要量を配合したサプリメントも市販されています。

 

 

ブルーベリーの仲間のベリー類

ビルベリー

ビルベリー

 

ブルーベリーに似た実をつけますが、日本でも栽培可能なブルーベリーに比べ、栽培が難しいため北欧など一部の地域で野生しているものから採取されます。ヨーロッパブルーベリーとも呼ばれます。アントシアニンを豊富に含みます。

 

クランベリー(ツルコケモモ)

クランベリー

 

赤っぽい実をつけます。膀胱炎に良いとされていますが、効果がないという研究結果もあります。

 

ラズベリー

ラズベリー

 

紅色のイチゴのような実をつけます。その葉(ラズベリーリーフ)が子宮の収縮を招くと言われ、妊娠中には摂取しないように勧められています。逆に陣痛を起こしたいときにハーブティーにして飲むとよいという説もあります。

 

 

ブルーベリーに期待される目への効果

ブルーベリーの目への効果

 

以下の効果で、ブルーベリーやビルベリー抽出物が販売されていることがあります。

 

◎視力を改善する

老眼のピント調節機能を改善する

◎暗いところでの見え方を改善し、明るいところから暗いところに入ったときに眼が慣れるまでの過程(暗順応)を助ける

◎網膜の病気(糖尿病網膜症、加齢黄斑変性、網膜色素変性など)に効果が期待できる

ドライアイや目の異物感に効果がある

 

 

ブルーベリーの目への効果は医学的な根拠がない?

疑問に思う医師 

人へのはっきりとした効果がない?

ブルーベリーは過去に様々な研究が行われているものの、健康な人もしくは病気の人に対して効果がはっきりあるという根拠がなく、どの程度摂取すればどのような効果が期待できるのかは分かっていません。

 

効果がないと断言されたわけでもない状態ですが、何らかの効果が期待できたとしても、ごくわずかな改善であって検査には現れない程度の変化であったり、非現実的な量を連日食べなければならなかったりということが考えられます。

 

第二次世界大戦中の逸話が変化した?

ブルーベリーと目が結びつけられるようになったのは、第二次世界大戦中にイギリスのパイロットがビルベリージャムをよく食べていたら、夜間でもはっきりものが見えたという逸話があり、ビルベリーがブルーベリーに変化したのではないかとも言われています。

 

しかし、そもそもこの話自体が嘘だとか、夜盲を防ぐためにビタミンAを多く含むニンジンを食べようというキャンペーンがビルベリー・ブルーベリーと間違われたという説もあります。

 

体内に摂取されるアントシアニンの量が少ない?

ブルーベリーはビルベリーに比べるとアントシアニンの含有量は少なく、また果物そのものを食べても、口腔内の細菌によって変化するなどして、体内に取り込まれるアントシアニンは摂取量の0.004〜0.11%でしかないとも言われています。

 

また栽培方法や、収穫後の処理によってもブルーベリーに含まれるアントシアニン量は変わってくると言われています。

 

 

最後に医師から一言

ブルーベリーを食べる 

ブルーベリーについては、目に良い効果が認められたとしている論文でも、果物本体ではなくアントシアニン抽出物を連日内服するという形で使用しており、少なくともたまに数粒生のブルーベリーを食べる程度では効果は期待できないと思われます。

 

(監修:Doctors Me 医師)

 

 

参考文献

・あたらしい眼科 2012年Vol.29 臨床において必要なサプリメントの知識

・国立健康・栄養研究所データベース:ブルーベリー

・国立健康・栄養研究所データベース:ビルベリー

・国立健康・栄養研究所データベース:口腔で消えるベリーの機能性成分のいくつか 

・Canter PHら Survey in Ophthalmology 2004. Anthocyanosides of Vaccinium myrtillus(Bilberry)for Night Vision—A Systematic Review of Placebo-Controlled Trials.