生理痛は我慢するものと諦めていませんか?

ただでさえつらい生理中、生理痛と頭痛が同時にやってくるという方も多くいらっしゃると思います。

一般的に若い女性の60~70%に生理痛の症状があるといわれ、全体の20%程度の人は頭痛などの症状で日常生活に支障が出るほどつらくなります。医療情報が普及している現在でも多くの女性は医療機関に行かず、我慢しているようです。頭痛や生理痛を軽くすることができれば、それだけで生理中も日常生活を快適にすることができ、QOLが格段に上昇すると思います。

痛みが広がる生理痛のメカニズムを知ろう!

ではそもそも生理痛は何故起きるのでしょうか。 大まかに分けると生理痛には
・子宮が収縮するときの痛み
・子宮から出る炎症を起こす物質による痛み

があります。

前者の原因としては、子宮は収縮して子宮内膜や出血を外に出そうとしますが、この収縮が強い場合や子宮の内膜が厚いなど経血量が多いために、全てを外に排出するのが大変な人は生理痛が強くなります。

後者の理由としては、生理中に痛みを感じさせる物質(プロスタグランディン)が子宮から出ます。この物質が血液にのって全身にひろがるため、生理中は頭痛や吐き気などが生じるのです。

頭痛生理痛を改善させるためには、これらの生理痛のメカニズムに対処していくと効果的になります。

どんな薬が有効?

では、実際に婦人科などではどのような薬が処方されているのでしょうか。おもな薬は以下になります。

・NSAIDs(非ステロイド性消炎剤)
プロスタグランディンを抑える薬で、最も効果的で一般的な治療法です。この薬は生理が始まる日の2日前から服用するとより効果的です。生理が不規則な場合は生理が始まったらすぐに服用するとよいでしょう。
痛みが出てから服用すると、効果が弱くなります。生理になる前のプロスタグランディンが分泌される前に薬で抑えると、痛みのひろがりを抑えることが出来るからです。市販されているものもありますが、一度も病院を受診していない方は婦人科で相談してから服用するようにしてください。

・経口避妊薬(ピル)
ピルには子宮内膜を薄くする作用があるので、生理の量が少なくなり、結果として生理痛も軽くなります。また子宮内膜が薄くなることでプロスタグランディンの産生量も減るため、子宮の痛みだけではなく頭痛などにも効果があります。

その他、芍薬甘草湯、Β刺激薬、抗ロイコトリエン薬、サプリメントなどが生理痛に効くといわれています。