食道狭窄の症状

食道狭窄は、物理的な要因により、食道の一部が狭窄することにより、通過障害をきたします。その際に食べ物がうまく入っていかず、つかえるような感じを覚えます。口から胃まで食べ物を運ぶ嚥下が低下することにより、嚥下困難に陥り、体重の減少などの変化が現れます。これらの食べ物の通過障害には嘔吐などの症状も見られます。

食べ物がうまく飲み込めなくなったり、つかえて入っていかなかったりします。そして飲み込む際に痛みを伴う場合もあり、注意が必要です。食道アカラシアと呼ばれる良性の食道狭窄の場合でも、液体や冷たいものが飲み込みにくく感じる場合もあります。

食道狭窄の原因

食道狭窄の原因は、良性食道狭窄と悪性食道狭窄に大別されます。良性は先天性や重度の胃酸などの逆流による、逆流性食道炎などが挙げられます。

頻度が高いといわれている悪性の食道狭窄は食道ガンが原因と考えられています。食道ガンが進行することにより、腫瘍が食道の壁をふさぐため、食事が通りにくくなるという結果につながります。

食道における炎症や潰瘍が完治する経過として、食道が狭くなることで瘢痕性食道狭窄などの症状が現れます。その他にも、手術や治療などの際に、食道ガンを治療した後に起こる食道狭窄も原因に挙げられます。

食道狭窄の治療法

食道狭窄は、悪性食道狭窄として食道ガンが原因の一つとして考えられています。食道ガンは、自覚症状がないため、発見が遅れがちという傾向があります。
そのため、食度狭窄を予防するためには、食道ガンの小さなサインである、飲み込みづらさや違和感、つかえるようなときは早めに受診をし、早期治療を行う事が重要です。

食道狭窄の症状でもある、飲み込み時の痛みや、通過障害を感じたら早期に受診することが予防につながる一つの方法といえます。


良性の食道狭窄に対しては、まず保存的治療を行います。逆流性食道炎が起こり、狭窄している場合は、胃酸の分泌を抑える内服薬を使用します。
内科的治療では効果がない食道の狭窄に対しては、内視鏡を用いて食道を広げる、内視鏡的食道拡張術を行う場合があります。