胎児に危険な妊婦さんの飲酒 気がつきにくい妊娠初期は注意!

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監修:Doctors Me 医師

妊娠中に飲酒が良くないということはよく知られています。

ですが、妊娠したとわかる頃は、だいたい妊娠3カ月前後のころが多いのではないでしょうか。

つまり妊娠に気が付く前に飲酒をしてしまっている場合も…。

今回は妊娠と飲酒の関係や、アルコールが及ぼす胎児への影響などをまとめます。

要チェック項目


□妊娠中の飲酒はアルコールが胎盤を通ってしまうため胎児は影響を強く受ける
□妊娠中の飲酒は、流産や胎児性アルコール症候群を引き起こす
□妊娠期間中は飲酒量が少量でも安全性は証明されていない

妊娠中に飲酒が良くない理由

妊娠中に飲酒が良くないとはよく知られていますね。気を付けているプレママさんも多いでしょう。ではなぜ妊娠中にお酒を飲んではいけないのでしょうか。

胎児は母親の胎内で、胎盤を通して母親と繋がっています。胎盤を通して血液のやり取りをすることで、必要な栄養や酸素が胎児に送られます。

母親がお酒を飲むと、そのアルコールは血液中に吸収され、ママの血中アルコール濃度が高くなります。この時に血液中のアルコールは胎盤を通り胎児にまで届いてしまうのです。

胎児の場合は身体が大人よりもはるかに小さく、また肝臓の機能が未熟なため、アルコールを分解できません。このため体内に大量に入り、長くとどまるアルコールの影響を強く受けてしまいます。

そのため、胎児の正常な発達などが阻害されると言われています。

妊娠中の飲酒による影響とは

流産・死亡の可能性


妊娠中にアルコールを摂ることで、流産の可能性があると言われています。また、アルコール依存症の母親から生まれた子は出生後も死亡率が高い、という調査結果もあるようです。

胎児性アルコール症候群


アルコールの影響で胎児に身体の器官の形成不全が現れたり、発達の遅れが見られたりすることを「胎児性アルコール症候群」といいます。具体的には
・出生前後の成長遅滞(発育不全・低体重児)
・中枢神経系の障害(行動障害や学習障害など)
・顔面の形成不全(小頭症、小さい目、低い鼻、上唇が薄いなど)

のような症状が見られます。また、これらの障害に軽症のものを含めて「胎児性アルコールスペクトラム障害」と総称します。

妊娠中の飲酒はいつからダメなのか

妊娠の超初期などでは、妊娠していることに気がつかないまま、飲酒や喫煙をしてしまった…ということがあります。後日妊娠していることが発覚し青ざめた、という経験がある人もいるでしょう。

妊娠超初期は生理が遅れているだけだと思っていたり、生理予定日前だったりすることで、気がつないことも多々あります。では妊娠中はいつから飲酒の影響が出るのでしょうか。

妊娠中の飲酒は、胎盤をアルコールが通ってしまうことによって影響が出てきます。ですので、胎盤が完成するまでにはその影響は少ないとも言われています。

妊娠初期


ですが妊娠初期のうち、特に2カ月目くらいにあたる頃は「絶対過敏期」と呼ばれ、胎児の脳や各器官が作られる時期です。

この時期には飲酒が胎児に影響すると言われています。特に大量飲酒である場合には流産や胎児の先天的異常などの危険性があるようです。

妊娠中期~後期


胎盤が完成する妊娠中期以降はもちろんアルコールが胎児に届いてしまうので、胎児性アルコール症候群などの良くない影響があります。

妊娠中の飲酒量について

胎児に影響が出る飲酒量については、未だはっきりとはわかっていません。

ですが厚生労働省の発表資料によりますと、胎児性アルコール症候群は、1日に純アルコール(エタノール換算)60ml以上の摂取で高頻度の発症が見られるそうです。

これはビール中瓶2.5本、清酒2合、ウィスキーダブル2.5杯、ワイングラス4杯程度の量です。

少量の飲酒でも可能性は低くとも安全性は証明されていません。リスクを少しでも考えるならば、やはり飲酒はしない方がいいでしょう。

胎児性アルコール症候群は飲酒をしなければ100%の確率で予防できるのです。後悔のないようによく考えましょう。

妊娠中に飲酒してしまったら

妊娠初期から影響があると聞いて不安になってしまった方もいるのではないでしょうか。

確かにアルコールの影響を全否定はできません。しかし妊娠初期には一般的にはまだそこまで影響があるとは言われていません。

また必ずしも流産を引き起こすわけでもありません。もちろん毎日大量に飲み続けていたのではいけませんが。

妊娠が判明したらすぐに飲酒を控えましょう。

また、妊娠期間中にどうしてもお酒が飲みたくなってしまったら、市販のノンアルコール飲料などを活用するのもいいでしょう。

ただ注意しておきたいのは、ノンアルコールとは言っても、1%未満のアルコールが含まれていることがあります。安心して大量に何本も飲んでいたのでは影響も懸念されますので注意しましょう。

後悔しないために妊娠中の飲酒は控えましょう

妊娠中の飲酒の影響はご理解いただけましたか。

もし気が付かずに飲んでしまったのならそれはもうしょうがありませんし、それでストレスになってはいけません。

少しくらい飲んでも健康な子が生まれている場合も多々あります。心配しすぎないようにしましょう。

ですがこれからは赤ちゃんへの悪影響が少しでもあると考えて、飲酒はできるだけ控えるようにしましょう。

(監修:Doctors Me 医師)
  • この記事は、医療・健康に関する知識を得るためのものであり、特定の治療法、専門家の見解を推奨したり、商品や成分の効果・効能を保証するものではありません
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