ノロウイルス流行! 基礎知識を踏まえて効果的に感染を予防しよう!

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毎年のように流行するノロウイルス

ノロウイルスは感染力が高く、お年寄りやなど身近な人が罹ってしまったり、保育園や幼稚園に通う小さいお子さんの間で爆発的に広がる尚、とても感染性の強いウイルス感染症です。

嘔吐や下痢など症状も強く、場合によっては脱水などの症状があらわれ、重篤な事態になることもあります。

ノロウイルスの発生は1年中見られますが、特に冬に流行することが多いといわれています。

今回は、ノロウイルスに関する基礎知識から、効果的な予防方法について、医師の松本明子先生に解説いただきました。

ノロウイルスの基礎知識について教えて下さい!

ノロウイルスとは


ノロウイルスは小腸で増えて感染性胃腸炎の原因になるウイルスです。

主な感染経路は
・加熱不十分な牡蠣など、食品そのものから感染することによって起こるもの
・ノロウイルスに感染した人の吐物や便からウイルスをもらってしまうことで起こる、人から人への感染
・ウイルスを持っている人が触った食品を食べることでの感染
の3つです。

流行時期


インフルエンザと同じく、毎年11月くらいから流行の兆しが見られ始めます。そして、翌年の3月までが発生のピークとなることが多いようです。
ただ、冬場だけでなく1年を通して見られる疾患であることがインフルエンザとは異なる点です。

感染者数


ここ10年の統計を見てみると、2006年に爆発的に流行したことを除けば、若干の変動はありますが、毎年一定して罹患者が見られます。

一般によく知られた疾患ですが、減少しないのは、
・ノロウイルスの感染力が強く、また症状が治った後もウイルスの排泄期間が長いこと
・ウイルスが突然変異をおこし、同じ人が何度もかかる可能性があること
などが原因として挙げられます。

罹りやすい人


ノロウイルスは感染性が強く誰にでも感染しますが、その他のウイルス性疾患と同じように、抵抗力の低いお年寄りや子供、また、ガンの治療中の人や代謝性疾患を持っている人など、免疫力が低下しているような人はより重症化しやすいので注意が必要です。


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ノロウイルスに罹ってしまう原因は何ですか?

食中毒


ノロウイルスは感染性の胃腸炎の一種ですが、人からうつるだけでなく食品に含まれているウイルスを摂取することで感染してしまうこともあります。

原因となっている食品が特定できている症例の方が少ない、というのが現状です。
特定できているケースでの原因となっている食品としては、牡蠣などのノロウイルスに汚染された二枚貝が有名です。

ただし、十分に加熱することによってウイルスは死滅するため、調理工程に気をつければ感染は予防することが可能です。

その他の食中毒の経路としては、飲食店や児童が集団生活する施設、また家庭などで調理を担当する人がノロウイルスに感染した場合、その人が調理した食品にノロウイルスが付着してしまい、それを食べることによって感染してしまうこともあります。

飛沫感染・接触感染


ウイルスなどに感染している人の、嘔吐物・くしゃみなどや手指、衣服・ドアノブなどに触り、その触った手などを口に入れることにより、ウイルス飲み込んでしまうことによって感染します。

この飛沫・接触感染はノロウイルスの感染経路として特に多いものです。

糞便から感染


乳幼児がノロウイルスに感染した場合に、親がオムツを交換する時にウイルスが大量に含まれる糞便に触れてしまい、そこから感染することがあります。
また、吐瀉物(としゃぶつ)の処理に際しても同様のリスクがあります。

ノロウイルスを予防するには効果的な手洗いをしよう!

まず、ノロウイルスの予防で大切なのは手洗いです。
外から帰ってきて、手洗いをする人は多いと思いますが、同じ手洗いでも洗い方によって、効果はかなり変わってきます。

効果的な手洗いの方法


1.爪を切る
爪が伸びていると爪の隙間に汚れが残ってしまうので、手洗い前にきちんと短く切っておきましょう。
また、指輪ははずしましょう。

2.石けんで洗う
しっかり石けんを泡立てて、すみずみまでよく洗いましょう。

注)抗菌石鹸は効果がないばかりか、有害なことが立証され、日本でも禁止の方向に動き出しました。
参考:厚生労働省:薬用石けんに関する取扱い等について

3.洗い流す
たっぷりの流水(出来れば温水)で泡が完全に落ちるまで洗い流しましょう。

4.乾かす
洗ったら濡れたまま放置せず、すぐに清潔なタオルやペーパータオルできちんと水気を拭い、乾燥させましょう。

通常の石けんでノロウイルスが死滅するわけではありません。しかし手の表面についた汚れと共にウイルスを落として減らす効果が期待できます。

感染症の予防に効果の高い正しい手洗いは、一朝一夕に身につくものではないので、ノロウイルスが流行する前から毎日の習慣として行っておくとよいでしょう。

なお、洗いすぎは皮膚の皮脂を落として、手荒れの原因となりますのでほどほどにしましょう。

最近ではエタノールスプレーを利用する人もいますが、エタノールはノロウイルスに対しては効果が乏しいといわれています。

エタノールスプレーは一般的な除菌対策としては有効な方法ではあるのですが、手洗いの代わりにはならないため、手洗いをしっかりした上で、さらに行うものとして使用するべきです。
その際頻回に使用すると、手が荒れて逆効果ですので注意が必要です。


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ノロウイルスを予防するには日頃からの体調管理も重要!

体調管理の重要性


ノロウイルスばかりでなく、これからの冬の季節に流行しやすいインフルエンザや一般的な上気道炎(風邪)、あるいはロタウイルスによる胃腸炎など、あらゆる感染症に効果があると考えられるのがなんと言っても体調を管理することです。

感染症とは細菌やウイルスなどが、身体を守っている防御システムを破って侵入・増殖する、(それに伴って症状がおこる)状態のことをいいます。
ですから身体を健康な状態に保ち、本来の免疫力をしっかりと維持することがなによりも重要なのです。

免疫機能が正常に保たれてさえいれば、ノロウイルスやインフルエンザウイルス、ロタウイルスなど、あらゆるウイルスが身体に入ってきてもそれほど増殖させず、症状が出ないか軽いうちに撃退できる可能性が高くなります。

自己免疫力(自然治癒力)を保つために重要な事柄


1.規則正しい生活リズム
毎日決まった時間に、決まったことを行うことで体のリズムが生まれてきます。その日によってバラバラの時間に食事をしたり寝たり起きたりすることで、体内時計に狂いが生じて免疫機能に悪影響を与えます。

2.十分な睡眠と早寝早起き
人間の体にとって、睡眠に勝る休養法はありません。ただ、睡眠時間さえ確保できれば昼間に寝てもいいかというとそうではなく、やはり夜早めに寝て、朝日を浴びられる時間に起きることが重要です。

3.バランスのとれた食生活
現代人には、体の調子を整えてくれるビタミンやミネラルの摂取が絶対的に不足しています。新鮮な野菜や旬の果物、や消化能力が充分にあるならば質の良い魚や肉を積極的に食べるようにしましょう

4.ストレスを溜めないこと
ストレスは万病の元ともいわれます。ストレスをため込み過ぎてしまうと、自律神経のバランスがおかしくなってしまい、結果として免疫力が低下することとなります。

適度に気分転換をし、軽い運動習慣をもつことも、免疫を維持するために必要です。

ノロウイルスが疑われる時はどこに相談したらいいの?

内科


もしもノロウイルスが疑われる場合には、内科、特にかかりつけのお医者さんがいるようであればそこで相談すると良いでしょう。

ノロウイルスには特効薬がありませんが、適切な指導を受けることで早期回復が期待できます。

小児科


お子さんがノロウイルスに罹ってしまったような場合には小児科を受診するようにしましょう。

保育園や幼稚園、小学校などでは流行していると掲示があったりするので、分かるでしょう。おかしいなと思ったら早めに医療機関を受診することが大事です。

日頃からの備えが大事です!

ノロウイルスの感染症は、だれもがかかる可能性があります。

流行が始まってから慌てるのではなく、日頃から外から帰ったら手洗いやうがいをすることが重要です。

また、生活習慣の乱れはノロウイルスに限らず、様々な疾患の原因となるので、普段から規則正しい生活をするように心がけましょう。

(監修:医師 松本明子)

監修:医師 松本 明子

1968年生まれ、鳥取大学医学部卒業。広島の病院で内科勤務した後、2009年~海外転出し、アメリカで予防医学を学ぶ。
2013年~「DNA Diet and Lifestyle遺伝子に沿った食事と生活」という、オンライン健康プログラムにより自然治癒力を最大限に引き延ばす、老化と病気の予防と治療のための健康指導を行っている。
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