ペストふりがななし

カテゴリ
感染症
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医師監修

ペストとは

ペストとはペスト菌を原因とする感染症で、皮膚が黒くなって死に至るため「黒死病」とも言われていました。伝染力が極めて高く、一度流行をすると世界規模で広がりを見せることもあります。ペストは昔からありましたが、症状が激しく治療法もなかった時代には極めて致死率の高い恐ろしい伝染病とされていましたが、現在は抗生剤で治療ができます。

ペストの症状

ペスト菌が体内に入ってから潜伏期間は2~5日です。まず見られる症状は全身倦怠感と高熱です。その後の症状は感染の仕方によって異なります。
  
腺ペストは、ペスト菌を保有しているネズミを宿主とするノミに刺されることで感染するケースで、刺された付近のリンパ節が腫れ、肝臓や脾臓に転移し毒素が生産されます。最終的には心臓が衰弱し死に至ります。肺ペストは、ペスト菌保有者の咳などから感染するケースで、肺炎や気管支炎を発症した後、痰に血が混じり呼吸困難に陥り、2~3日で死に至ります。ペスト敗血症は、ペスト菌が血液内に入るケースで、あらゆる皮膚のから出血し、出血斑ができて死に至ります。

ペストの原因

ペストは元来、ネズミなどの齧歯類(げっしるい)に発症する病気です。一時感染の経路はペスト菌を保有したネズミの血を吸ったノミに人が血を吸われることで菌が侵入し感染します。次にペスト菌に感染した人の咳や痰やに含まれる菌を吸い込むことで感染が拡大します。
  
ペストは14世紀にヨーロッパを中心に大流行しました。当時は有効な治療法も薬もなかったため、人口の1/3から2/3が死亡したと推測されています。日本には1899年(明治32年)に初めてペストが流行しましたが、もともとペスト菌を保有するケオプスネズミノミが生息していないこともあり1926年以降は発生していません。

ペストの治療法

ペストに感染した人は感染症のため、隔離され入院して治療します。現在ではペストの種類ごとに有効な抗生物質があるため適切な治療により死亡率は20パーセント未満となっています。
  
ペストの予防策としては、
・ペスト菌を保有するノミの駆除、ノミの宿主となるネズミの駆除
・ペスト患者の体液に触れない
・ペスト流行時に激しい咳をしている人に接触した場合は速やかに医療機関で受診し予防の抗生物質の服用を相談する
などがありますが、ペストが流行している地域へ立ち入らないことが一番の予防策となります。
  • このコーナーは、病気や症状に関する知識を得るためのものであり、特定の治療法、専門家の見解を推奨したり、商品や成分の効果・効能を保証するものではありません
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