ラッサ熱らっさねつ

カテゴリ
感染症
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医師監修

ラッサ熱とは

ラッサ熱とは、ラッサウイルスを病原とする急性ウイルス感染症のことをいいます。マールブルグ病、エボラ出血熱などと並ぶウイルス性出血熱の一つで、ナイジェリアのラッサ村で発症した疾患です。汚染されたネズミなどの尿から感染し、感染者の約20%が重症となり、死に至ることもあるため注意が必要な疾患です。

ラッサ熱の症状

日本ではシエラレオネから帰国した人がラッサ熱を発症しましたが、それ以外の発症例はありません。また、人から人へ感染しますが、非流行地では二次感染は見られません。
  
潜伏期間は5~21日で、発症は突発的です。進行は緩やかで、初期症状として発熱や全身倦怠感が現れ、朝夕に39 ~41℃の高熱が見られ、その後、大関節痛、腰痛、頭痛、咳、咽頭痛などが現れます。後胸骨痛、心窩痛、嘔吐、下痢、腹痛を生じることもあり、進行すると顔面、頚部の浮腫、消化管粘膜の出血、脳症、胸膜炎、心のう 炎、腹水など全身に症状が現れます。まれにショック状態に陥り、約20%の人が死に至ることもあるため注意が必要です。

ラッサ熱の原因

ラッサ熱は、ラッサウイルスに感染することで発症します。ラッサウイルスは、西アフリカに生息する野ネズミの一種「マストミス」という齧歯類が自然宿主です。ウイルスを保有するマストミスには症状が現れませんが、排泄物や唾液からウイルスを大量に排泄し、それらに接触することで人に感染することが分かっています。
  
人から人への二次感染は血液や体液などの接触で伝染し、通常、空気感染はしません。まれに咳などの飛沫感染により発症することもありますが、手肌の接触程度では感染しません。妊娠している人は重症が重くなりやすく、胎内死亡、流早産を起こしやすくなるため注意が必要です。

ラッサ熱の治療法

ラッサ熱の予防ワクチンはまだありません。そのため、西アフリカに滞在する場合は、ネズミに噛まれないように留意するのはもちろん、糞尿による汚染の可能性がある場所には触れないようにしなければなりません。生活圏内の衛生環境を整え、ネズミが進入しないようにすることが大切です。
  
感染者との接触しなければならない場合は、手袋、ガウン、マスク、ゴーグル、長靴などで防御する必要があります。また、ラッサ熱はさまざまな症状が見られるため、自己判断せず、早めに医師の診断を受けることが重要です。

治療は抗ウイルス剤である、リバビリンを点滴で使用します。早期に治療を開始すると、致死率は減少します。
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