医師監修

大腿骨遠位部骨折とは

大腿骨とは太ももの大きく太い骨のことで、大腿骨の遠位部とは、大腿骨でも膝に近い場所を指し、その部分の骨折を大腿骨遠位部骨折といいます。 高齢の方や骨粗しょう症の方では軽い転倒でもこの部位の骨折を起こすことがあります。

大腿骨遠位部骨折の症状

大腿骨遠位部骨折では、大腿骨の骨折であっても膝付近の骨折となるため、症状としては膝を中心とした腫れと強い痛みが主なものです。また大腿骨の支えがなくなった膝関節がグラグラと異常に動揺します。そのため、足を動かしにくくなったり歩けなくなったりすることも多くあります。
  
また、大腿骨遠位部骨折の程度がひどいと折れた骨が膝後方の動脈(膝窩動脈)を突き破り、膝周囲に大出血をきたす場合があります。骨が皮膚を破って体外に露出される開放骨折へとつながる場合もあります。いずれも非常に強い腫れと痛みを伴い、膝の変形をおこすことがあります。
  
治療後の後遺症も残りやすく、症状は歩行能力の低下や、膝関節の可動域が制限されスポーツや仕事に影響を及ぼすなどのことが挙げられます。

大腿骨遠位部骨折の原因

大腿骨遠位部骨折の原因は、大きく分けて二つあります。
  
一つは高齢者に起こるものです。高齢者は加齢に伴う骨量の低下や骨粗鬆症を持つ人が多く、転倒や尻餅などの少しの衝撃が加わるだけで骨折につながる場合があります。しかし、転倒や尻餅などによる外力は比較的低エネルギーであるため、単純な骨折となりやすく、骨折が大きくずれる(転位する)ことは少ないとされています。
   
もう一つは、仕事中に高いところから転落したり、バイクなどによる交通事故で生じるもので、青壮年だけでなく若者におきやすいとされるものです。これらは非常に大きな力が大腿骨に加わるため、高エネルギー外傷と呼ばれます。このため、膝関節内にも骨折が及びやすく膝関節内の出血や開放骨折につながることも多いです。

大腿骨遠位部骨折の治療法

大腿骨遠位部骨折は、高齢者なのか若者や青壮年層なのかにより予防方法が異なります。
 
まず、高齢者の場合は日常生活内の転倒などが原因となりやすいため、まずは転倒予防のために毎日しっかりとウォーキングなどを行い筋力の維持に努める必要があります。また、骨自体がもろくなっていることも多いため、栄養バランスをしっかりと考えた食事を毎日摂取することが大切です。
  
若者や青壮年層の場合は、交通事故や高所からの転落事故によるものが多いため、仕事で高所に上がる必要がある人は安全対策を万全にしておくことです。また、バイクを乗る人は安全運転を心がけたり、道路の歩行や自転車を使用しているときは周囲が安全かどうかいつでも気を配っていられるようにすることが予防になります。
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