上腕骨遠位部骨折じょうわんこつえんいぶこっせつ

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運動器系の病気
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医師監修

上腕骨遠位部骨折とは

上腕骨の骨折は、その受傷部位により大きく3つに分類されます。体の中心部に近い部分では上腕骨近位部の骨折、上腕骨の中心部分では上腕骨骨幹部の骨折、そして、上腕と前腕を関節する付近の部位では上腕骨遠位部骨折となります。同じ上腕骨の骨折であっても、その受傷部位が違えば、受傷原因や治療法なども異なってきます。

上腕骨遠位部骨折の症状

上腕骨遠位部骨折の症状はAO分類によって細かく規定されています。
まずは骨折線が関節面にかかっていない関節外骨折があります。この中でもさらに骨端が裂離しているか、骨幹端の単純骨折であるか、骨幹端の骨折で骨片が多数あるか、というように分類されます。

また、関節面が骨折している場合でも、片側が骨幹部との連続性を保っている場合として部分関節内骨折があります。この中でもさらに骨折部位が外顆であるか、内顆であるか、前額面の骨折あるかによって分類されています。

さらに、すべての関節面における骨片が、骨幹部分から完全に分断(遊離)している場合として完全関節内骨折があります。この中でもさらに単純骨折であるか、骨片が多数あるか、などによって分類されています。

上腕骨遠位部骨折の原因

上腕骨遠位部骨折の原因としては、肘関節付近に対して強い直達外力が加わった際に生じます。

具体的な発生状況としては交通事故などによる強い衝撃であったり、スポーツ時の事故、転倒時に手をついた際のものが大半となります。子供では外顆骨折か顆上骨折が発生しやすくなっていますが、成人、特に高齢者では上腕骨顆部骨折であっても骨片が多数に渡る粉砕骨折を伴う事が多くなります。

そのため、機能的な予後も高齢者では低めになっています。関節外の単純骨折であれば機能的な予後は良好ですが、AO分類でいうグレードCのような関節内での骨折が生じた場合、粉砕の程度が強い場合が多く、機能的な予後が悪く、肘関節機能の障害をきたしやすくなります。

上腕骨遠位部骨折の治療法

上腕骨遠位部骨折の予防としては肘関節に対して極度な負荷をかける場面を避ける事に尽きます。転倒による発生リスクが高いのであれば、筋力トレーニング等の運動を日常的に心がけることで体幹や下肢の支持性を高めバランス機能をより安定させることで転倒リスクを軽減させる事ができます。

また、実際に受傷してしまった場合にはすぐに医療機関を受診し治療を受ける事が重要です。上腕骨遠位部骨折では受傷部位の著明な腫脹、痛み、機能障害に加えて単純X線撮影時の所見から特定は比較的容易です。

関節面の整復を早期に行い、肘関節可動域の回復を目指しますが、この時、保存療法の適応となるような転移が少ない状況は少数となります。大多数は手術を要し、骨折部位のスクリューやプレートでの固定が必要となります。
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