医師監修

脊髄腫瘍とは

脊髄腫瘍とは、脊髄内部の細胞や脊髄周辺の細胞から発生する腫瘍のことです。脊髄内部に発生する髄内腫瘍、硬膜の中にあるが脊髄の外にある硬膜内髄外腫瘍、硬膜の外にある硬膜外腫瘍(脊椎腫瘍)の3つに分類されます。良性の腫瘍であっても、脊髄を圧迫することで感覚障害や麻痺を引き起こすことがあり、その場合には手術が行われます。悪性の場合にはその組織や病気に合わせて、手術や抗がん剤、放射線治療やそれらの組み合わせが選択されます。

脊髄腫瘍の症状

脊髄腫瘍ははじめに手足の感覚が障害され、痛みが出ることもあります。腫瘍が増大して脊髄が圧迫されると手足が麻痺し、さらに尿や便が出にくくなったり、もらしてしまうこともあります。脊髄は首、背中、腰と連続していますが、どこに腫瘍ができるかによって症状も変わります。
  
例えば首に腫瘍ができた場合、手足や体幹の感覚障害が出ますが、腰に腫瘍ができた場合手に影響はなく足の感覚のみが麻痺します。腫瘍の多くは良性で、数か月から数年かけて症状が進行します。悪性の場合もっと早く進行する可能性もあります。
  
ゆっくりと進行していくため、発見した時にはすでに大きくなっていることが多いですが、技術の進歩によって無症状の段階で発見できることもあります。

脊髄腫瘍の原因

脊髄や脊椎にできる悪性腫瘍のほとんどは、他の細胞でできたがん細胞が転移したものです。特に乳がんからの転移が多く、肺がん、前立腺がんなども転移しやすいと言われています。
  
脊髄や脊椎そのものから発生する腫瘍は珍しく、原因については明らかにされていません。そのため今後の脊髄腫瘍に関する研究に期待しているというのが現状です。遺伝によると思われるものも発生しています。
  
発生する頻度は10万人に1~2人程度で、脳腫瘍の5分の1~10分の1と比較的珍しい病気です。子供は大人と比べて原発性の悪性腫瘍が多く、大人では転移性の悪性腫瘍が増える傾向にあります。初期症状とともにCTやMRIなどの診断によって発見されます。

脊髄腫瘍の治療法

がんの転移や発生原因が明らかでないため、脊髄腫瘍の予防は難しいと考えられます。症状がひどくなるのを防ぐためには、早めに病院で診察を受けることが大切です。初期症状として手足の感覚障害や痛みなどが発生します。何かおかしいと思ったらすぐに病院へ行くようにしましょう。早め治療を受けることで症状の悪化を防ぐことができます。
  
腫瘍の性質や場所などによって治療は異なりますが、放射線治療、化学療法、手術などの方法が挙げられます。脊髄腫瘍での治療の第一選択は手術による摘出ですが原疾患や浸潤度により放射線療法や化学療法が優先されることもありますし疼痛緩和しかできないこともあります。
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