舟状骨骨折しゅうじょうこつこっせつ

カテゴリ
運動器系の病気
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

医師監修

舟状骨骨折とは

舟状骨骨折は手根骨骨折の中では最も頻度が高いものです。舟状骨の近位側は橈骨手根関節をつくる関節軟骨でおおわれており、その栄養は遠位側から入る橈骨動脈の枝によっています。このために舟状骨の中央部で骨折が起こると近位部に分布する血流が遮断され、壊死に陥りやすくなります。

舟状骨骨折の症状

急性期では手首の親指側の腫れや痛みがみられます。親指の方から押し込むように力をかけることで痛みが増したり、生じることがあります。急性期を過ぎると一時軽快しますが、放置すると骨折部がつかないまま偽関節と呼ばれる状態になることがあります。偽関節になると手首の関節が変形し、手首が動かなくなったり痛んだり、力が入らなくなったりします。
  
また、舟状骨は他の手の骨と比べて45度傾いて存在するため、通常のX線写真で骨折に見えにくく、見過ごされてしまい偽関節化することがままあります。

舟状骨骨折の原因

スポーツや交通事故などで強く手をついたときによく起こります。最も多い骨折部位は舟状骨のくびれた部分(腰部)で、腰部に骨折がおこると橈骨動脈の枝による血流が途絶え二つに割れた舟状骨の近位部分が壊死に陥ります。舟状骨近位部分が壊死すると自然に修復されず、放置すると偽関節となって動いてしまうようになります。
  
腰部骨折の他には一番遠位側に骨折が生じる結節部骨折や遠位1/3骨折、近位1/3骨折があります。結節部骨折や遠位1/3骨折の場合はそれぞれの分かれた骨片に血流がいくので骨癒合がしやすいですが、腰部骨折と近位1/3骨折では血流が途絶えて壊死しやすく骨癒合がしにくいといわれています。

舟状骨骨折の治療法

手首の痛みが続き手首関節が動きにくくなれば舟状骨骨折や舟状骨偽関節化を疑い、X線検査やCT、MRIの画像検査で骨折線がみられれば舟状骨骨折と診断します。早期の舟状骨骨折と診断された場合ギブス固定で治療する場合がありますが、舟状骨は血行が悪いため癒合に時間がかかり長期間の固定が必要となります。現在では特殊なネジを用いて固定することで治療期間の短縮が実現しており手術を行うことが多くなっています。

適切な治療がなされず放置して偽関節化した場合には手首関節全体が悪くなってくるので外科手術で対処します。舟状骨骨折は骨折部位にもよりますが癒合がしにくく最も治りにくい骨折の一つです。
  • このコーナーは、病気や症状に関する知識を得るためのものであり、特定の治療法、専門家の見解を推奨したり、商品や成分の効果・効能を保証するものではありません
  • 専門家の皆様へ。病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください

舟状骨骨折の相談