なんだか鼻が臭う…!部位別、注意すべき鼻の臭いと正しいケア

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なんだか臭うな…と思った時、自分の鼻自体が臭っている!という場合があります。

今回は医師の建部先生に、以下鼻の部位ごとに、その臭いの原因や考えられる疾患を解説していただきました。
1. 鼻の中が臭う
2. 鼻の下が臭う
3. 鼻の脇が臭う

1:鼻の中が臭う


日本人は、諸外国の方々と比べて比較的臭いに敏感だと言われます。 今回は、まだ未解明な部分も多く、ご心配される方もいらっしゃる鼻の臭いについてお話しします。

まず、鼻の中が臭い=鼻臭ということでを整理しご説明させていただきます。

鼻臭という状態は鼻息が臭う状態をいい、
他臭症:他人にも臭いがわかる状態
自臭症・幻臭症:自分は臭いがわかるが他人にはその臭いがわからない状態
とに大別できます。

この2つに分けて説明をいたします。

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鼻の中が臭う、原因と疾患(他臭症の場合)


他人にも臭いがわかる他臭症の場合、病気の有無によって原因が分けられます。

鼻に何らかの病気がある場合


風邪やアレルギーによる鼻粘膜の持続的な炎症(慢性鼻炎)の拡大により、 以下の2つの病状が疑われます。

■(悪臭性)萎縮性鼻炎
鼻の粘膜が萎縮し薄くなる変化が鼻腔内に広がり、さらに乾燥が進み、瘡蓋(かさぶた)が大量にできてしまうことで、鼻臭の原因となります。

■慢性副鼻腔炎(蓄膿症)
鼻腔内の炎症が鼻の奥の副鼻腔にまで到達し慢性化する結果、膿とその貯留を生じ、鼻臭の原因となります。
なお、溜まった膿による粘膜肥厚も起こりうるのでその場合は、膿の排泄がさらに困難となり悪循環となります。

また、花粉やハウスダスト、ダニ、ペットなどによるアレルギー性鼻炎も炎症が習慣化することが多く、副鼻腔の炎症に注意が必要です。


鼻に何の病気もない場合


以下のような原因から強い口臭が発生する結果、その臭気が鼻へ漏れることで鼻臭が生じていることが多いです。

■薬剤性による口臭
身近な例では、肉体疲労時にニンニク注射をクリニック等で受けられた場合、その薬剤成分であるアリナミンの作用により、ニンニク臭をごく短時間(60分程度)ながら鼻臭・口臭のかたちで感じられます。

■肺や胃など内臓疾患による口臭
重度の肺腫瘍や肺がん、肺への感染が重症化した膿胸、といった疾患では肉が腐ったような腐敗臭が、鼻臭・口臭のかたちで感じられます。
また、肝硬変に伴う高アンモニア血症では、きつい尿臭(まさにアンモニアの臭い)が、同じく鼻臭・口臭のかたちで感じられます。
さらに、暴飲暴食で胃の働きが鈍ると、時間消化されずに胃に残ってしまった食べ物が異常発酵を起こし、悪臭を放つため、同様に鼻臭・口臭を自覚することがあります。

■歯科、口腔疾患による口臭
虫歯や歯槽膿漏(しそうのうろう)、それに伴う歯性上顎洞炎、義歯のケア不足、ドライマウスなどによって鼻臭・口臭が感じられます。

鼻の中が臭う、原因と疾患(自臭症・幻臭症の場合)


自分は臭いがわかるが他人にはその臭いがわからない(自臭症・幻臭症)の場合、その多くが身体的な問題や疾患が無く自分自身の強い思い込みが原因です。

生来の潔癖症/完全主義と推測される方もいれば、強迫神経症、不安症、うつ病、対人恐怖症などが疑われる方もいらっしゃいます。

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鼻の中が臭う場合の改善方法


他臭症


■鼻に何らかの病気がある場合
風邪や、花粉症など季節性アレルギー性鼻炎などにかかった際に、他の症状は治ったのに以下の症状がいくつか当てはまる場合は、すみやかに耳鼻咽喉科を受診してください。

・鼻づまりがなかなか改善しない
・ドロッとした黄色や緑色の鼻汁が出る
・頭痛や頭が重い感じがする
・眼・歯・鼻の周りが痛む
・食べ物の味や香りがわからない

小さなお子さんも副鼻腔炎を発症することがありますので、お子さんの鼻水・鼻汁にも注意が必要です。

また、鼻をすすっていると耳や眼に細菌が感染しやすくなりますので、大人の方はもとより出来るだけお子さんも鼻をきちんとかむようにしてください。

■鼻に何の病気もない場合
原因となっている疾患の治療を行うことや、肺や胃など内臓疾患による口臭の場合は正しい方法での歯磨きをはじめとする口腔ケアや、義歯の適切なケアの実践、歯科受診で改善が期待できます。

ドライマウスについてはまずは耳鼻咽喉科や歯科への受診が望ましいです。

もし、ドライマウスがあり性格的に緊張をしやすい人で鼻臭を感じる時は、生理的に上下の奥歯が接触していることが多いので、以下の方法を試すと、口腔内の緊張が軽減して口腔内環境が変化し鼻臭が軽減することが期待できます。

・ガムを噛む
・可能なら会話をする
・飲み物を口にする

自臭症・幻臭症


身体的な問題や疾患が無く自分自身の強い思い込みが原因となっていることが多く、
・カウンセリング等で鼻臭が無いことを理解していただく
・口臭ガス測定器を用いて鼻臭を個別にチェックして問題がないことを確認してもらう
などを出発点とし、心理的な思い込みを克服してゆくことが改善につながります。

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2:鼻の下が臭う


原因


鼻の穴の付近(鼻腔)領域における鼻毛の根元にある皮脂を分泌する皮脂腺が様々な要因で活発化し、そこから分泌される皮脂が空気中の酸素にさらされ酸化することが、その臭いの原因と考えられます。

改善方法


鼻の穴の付近(鼻腔)領域に存在する臭いの元である酸化された皮脂を、手指と一般的な石鹸を用いた鼻の中を洗浄・除去が対策になります。

他に花粉症の際に行うことがある「鼻うがい」も改善効果が期待できます。

3:鼻の脇が臭う


原因


「鼻の下が臭い」と同じで、小鼻部分(鼻翼)部分の穴の角栓(※)で皮脂の脂質が酸化し、さらに古い角質とも混ざり合った結果、気になる臭いが発生してしまいます。

※角栓:肌の再生サイクルの乱れによって、正常に剥がれ落ちず毛穴周辺に残ったままになっている古い角質と、過剰に分泌される皮脂との混合物が毛穴に蓄積され、栓をしてしまったもの

改善方法


この症状の対策は小鼻部分(鼻翼)部分の穴の角栓対策です。その基本は毎日の正しい洗顔スキンケアに尽きます。

具体的ステップとしては、

1. 入浴・蒸しタオルで気になる部分を広めにふやかす
2. オイルタイプのクレンジング剤での洗顔
3. 化粧水で毛穴の引き締めと周囲の皮膚の保湿

となりますが、やり過ぎには注意です。

また野菜をしっかりとる、食生活における脂肪分や炭水化物の摂りすぎがあればそこをを見直す、等の対応も必要です。

鼻が臭くなりやすい人の特徴


■口腔ケア(義歯のお手入れを含む)が正しく出来ていない

■鼻を中心とした顔面のスキンケア(必要な洗顔)が適切に出来ていない

■適切な水分摂取できていない

■偏った栄養摂取(特に脂肪分を摂りすぎている傾向)状態が長く続いてしまっている

■風邪症状にかかった際、頻回に鼻をすすっていることが多く、鼻をかむことが極端に少ない

■鼻筋(鼻中隔)が極端に曲がっている
鼻筋(鼻中隔)は鼻の真ん中を通って左右を区分する、いわゆる仕切り板みたいなものです。子供の頃はまっすぐでも、成人すると左右どちらかに曲がることもありますが、それが極端に曲がっていると狭くなった方の鼻の通りが悪い場合があり、その結果、風邪症状などを契機に副鼻腔内にも炎症が起こりやすくなります。

■ストレスを抱え込みやすい
ストレスを受け続けることでホルモンバランスが乱れ、皮脂が増えるほか血行不良や内臓機能の低下、ドライマウス、多汗症など鼻臭はもとより口臭や他の体の臭いトラブルに繋がる原因にもなります。

日頃から鼻を清潔に保つ方法


◎鼻を中心とした顔面のスキンケアが適切に行う

◎バランスの取れた栄養摂取
特に脂肪分の摂りすぎに注意してください。

◎適切な水分摂取

◎鼻水・鼻汁を鼻をかむことで効率よく外に追い出す

◎薬局やドラッグストアで入手できる生理食塩水や市販の専用の洗浄液を用いた鼻うがいの実践
鼻から吸って、そのまま鼻から出す方法が安全です、1日1回・1回につき片鼻3~5回までが目安です。やりすぎには十分注意しましょう。

最後に建部先生から一言

鼻臭は口臭とも絡んだ体の症状であり、病気のサインであることもあります。変だと思われた場合、まずは耳鼻咽喉科を受診しましょう。

(監修:医師 建部雄氏)
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監修:医師 建部 雄氏

京都市生まれ。社会人を経て医師を志す。2001年、昭和大学医学部医学科卒業。
卒後、東京都内の大規模総合病院にて救急科の経験を積む。

その後、阪神淡路大震災において内科医が避難所等で切実に必要とされていた事実を知り、より多くより幅広く患者さんに対応できる医師を目指して総合内科へ転向を決意。
急性期病院・クリニックの勤務を経て、最も身近な医師としての研鑽を積んでいる。
現在は、横浜市内の総合病院に勤務中。週末を中心に休日夜間の非常勤先病院 救急外来勤務をほぼ趣味としており、失敗も成功も含めて経験は豊富。
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