アミロイドニューロパチーの症状

アミロイドニューロパチーの症状は、足先のしびれや下痢と便秘を交互に繰り返すことから始まりますが、基本的に発症する症状には個人差があります。
手足のしびれを皮切りに温度や痛みがわからなくなる感覚障害や手足からの筋脱力や筋萎縮といった運動障害、長引く下痢による栄養不足や立ちくらみなどの神経障害や心不全や腎不全といった内臓障害、体重減少や排尿障害などが起こります。
徐々に日常生活を送るうえで非常に困難な状態になるうえ、最悪の場合は死にいたる可能性があります。

アミロイドニューロパチーの原因

家族性アミロイドニューロパチーはトランスサイレチンの遺伝子であるTTRが変異したことが原因で発症する病気です。トランスサイレチンとは血液中を4量体と呼ばれる構造で循環している蛋白質の一種です。
このトランスサイレチンが変異すると4量体は不安定となります。そして、線維状の向上を持つ蛋白質・アミロイドが作られるようになります。結果、生成されたアミロイドは肝臓、心臓、皮膚、甲状腺などに過剰に沈着し、末梢神経や様々な臓器で症状を現れるようになります。
アミロイドニューロパチーは家系内での遺伝性が高く、地域的な発症を特徴としています。日本では長野と熊本での発症例が多く確認されていますが、近年ではこれら地域以外での発症例も増えています。

アミロイドニューロパチーの治療法

アミロイドニューロパチーは遺伝性の高い病気であり、明確な予防法は確立されていないのが現状です。
ただし、家系の中で誰か一人でもアミロイドニューロパチーを発症していた場合は、、アミロイドニューロパチーを疑う症状が現れた際ははやめに発病を意識することができます。多種多様な症状を発症することから正確な診断がくだされるまでには長い時間を要するので、家系内での発症例は貴重な判断材料となります。
病院に受診する場合は神経内科を選択することが重要です。
遺伝子検査や遺伝についての疑問であれば、遺伝カウンセリングを行なっている医療施設で相談することもできます。
アミロイドニューロパチーを治療するためには肝臓移植ないし臓器移植をすることもあります。