オウム病

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呼吸器の病気
感染症
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医師監修

オウム病とは

クラミジア(細菌)の一種であるオウム病クラミジアの感染によっておこる急性感染症のことです。鳥類の糞に含まれる病原体を吸入することで発症します。過去、集団感染はまれと言われてきていましたが昨今では相次いで集団感染が確認されていますので注意が必要です。

オウム病の症状

軽いインフルエンザに近い症状で(38度を超える高熱・頭痛・筋肉痛・全身の倦怠感)、治療が遅れると肺炎をひきおこします。初期症状として38度を超える発熱と咳、頭痛が半数に認められます。急性型と遅く進行するケースもあり、個人差がみうけられます。

重症例としては呼吸困難や意識障害、血液を介して髄膜炎や心筋梗塞などの合併症を引き起こすこともあります。30歳未満での発症例は少ないと報告されていますが、体調不良などにより感染しやすくなります。発症後、適切な処置を行わない場合は発熱が2カ月以上続いた場合もありますが適切な処置を行った場合は2週間ほどで解熱、回復します。

潜伏期間は1〜2週間ほどといわれていますので急な発熱や悪寒を感じる2週間以内に鳥類との接触を行った方は医師に伝えるとよいでしょう。特に飼育している鳥が死亡した場合は注意が必要で、飼育していなくてもぺットショップや公園のハトとの軽い接触からも感染します。鳥が発症している際はエサや水を摂取しなくなったり動きが少なくなったりします。そして羽や脚がけいれんやマヒの症状が現れます。鳥の場合は軽い症状ですむことが多く、気がつかないうちにその排泄物から人に感染します。

オウム病の原因

原因とされるのはオウム病クラミジアです。クラミジア自体は昨今では聞きなれた言葉になっていますが性病などのクラミジアとはまた種類が違います。

感染している鳥類に接触することが主な感染理由とされていますが、まれに小動物からも感染することがあります。鳥類(ここでは主にハト)は特にクラミジア菌の自然宿主(保有していても発症することがない)とも言われているので、鳥類を飼育していなくても感染する可能性はあります。鳥は保菌していても元気に見えることがほとんどです。発症する例が少なく、鳥がまだヒナであること、ストレスや栄養不良などが主な原因です。ですので飼育している鳥が元気でも保菌していないとは限りませんので注意が必要です。

感染経路として最も多く考えられているのは、クラミジア菌に感染している鳥が排せつした糞便が乾燥し、ほこりと共に舞い上がり人間が吸入する、というものです。特に野生の鳥類や小動物は菌を体内にもっている可能性が20%あると言われていますので鳥を飼育していなくても注意が必要です。統計では鳥類の繁殖期や空気の乾燥する季節に発症例が多いです。繁殖期には鳥が羽根をばたつかせたりして菌が舞う可能性があること、乾燥する時期には菌が舞いやすいので感染しやすいと言われています。

オウム病の予防/治療法

現在、対人用も対鳥類用もワクチンは開発されていません。ですので飼育環境を清潔に保つこと、鳥との過度な接触を避けるなどで予防する必要があります。また鳥を飼育している場合はオウム病の知識をきちんと身につけておくことが重要です。日常的に鳥をさわった際には手を洗う、排泄物に素手で触らない、鳥と接触する際やゲージを洗ったりする際はマスクを着用する、など意識することが必要です。

鳥類もまれに発症することがありますが、過度なストレスや栄養不良が主な原因ですので注意してあげましょう。鳥類が発症した際は自然に治るケースが多いですが重症化するケースもあるので食欲がなくなったり、体調が悪そうな時はよく観察してあげてください。もし死亡してしまった場合は決して素手では触らないようにしましょう。

統計ではインコを飼育している人に感染・発症が多かったことからインコを飼育している人はインコと口うつしで食べ物を与える、口をつけるといったスキンシップなどはしないようにしましょう。鳥を飼育していない場合でも感染の可能性はありますので(野生の鳥類や小動物も保菌していますので)ハトが多い場所に行った際には帰宅したらうがいと手洗いをするようにしてください。
  • このコーナーは、病気や症状に関する知識を得るためのものであり、特定の治療法、専門家の見解を推奨したり、商品や成分の効果・効能を保証するものではありません
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