胃痛に関する薬

薬剤師監修

胃痛の薬の上手な選び方・使い方

一口に胃薬といっても、その種類は豊富です。なぜならば胃痛や胃の違和感といった不調の内容は、その原因によって大きく異なりますし、効果が期待できる薬も変わってくるからです。

一般的に見られる胃の症状としては、胃酸が通常よりも分泌されてしまう「胃酸過多」と、胃腸の働きが弱まるなどして、食べたものがいつまでも消化されない「消化不良」の二つがあげられます。

その二つの見分け方は、痛みが発生するタイミングの違いです。胃酸過多の症状は、「胃の中に何も入っていないために、胃酸で胃の内部が刺激されること」で発生することが多いので、基本的には食前や空腹時に発生しやすいと言われています。消化不良の症状は、「食べたものを十分に消化できないこと」で発生しやすいため、食後に症状が出やすいと言われています。

胃薬の選び方もこういった症状に合わせることが大切です。例えば、胃酸過多では「胃酸の分泌を抑える」といった治療薬と共に、痛みを抑える「鎮痛剤」などを服用すると症状が緩和され楽になります。消化不良では「胃の中にたまった食物を早く消化する手助けをする」という薬がおすすめです。症状に適さない効能のものを選んでしまうと、反対に悪い結果を招いてしまう可能性があります。また、服用方法のうち飲むタイミングについては薬の処方箋をよく確認し、過不足のないように摂取することでより高い効果が期待できるでしょう。

胃痛の薬の副作用と注意点

胃薬は薬局などで手軽に購入できるものではありますが、副作用なども懸念されますので、その服用方法には注意が必要です。

例えば、胃酸の分泌を止めてくれる「胃酸分泌抑制薬」などは、効果が短時間で現れやすい分、常用すると副作用の危険性が高まると考えられ、およそ三日服用しても症状が緩和しない場合は、病院を受診した方が良いとされています。なぜならば、それが一過性の症状ではなく、ピロリ菌や慢性胃炎といった病気が原因である恐れがあるからです。単なる食べ過ぎや疲労による胃の不調ではない場合、市販薬で完治させることは難しいので、服用後数日で改善しない場合は、医師の適切な診察を受けることが望ましいでしょう。

特に痛みに効く胃酸分泌抑制薬の場合、「ヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)」や「プロトンポンプ阻害薬(PPI)」などが用いられていることが多いのですが、それぞれ「発疹や便秘、下痢、食欲不振」や「肝障害」などの副作用を引き起こす可能性が示唆されています。肝臓などへの影響は、他の重篤な病気の原因となりかねません。

また、漢方薬や生薬で作られた胃薬ならば、自然由来の成分だから副作用がないだろうと考えるのは誤りです。確かに、西洋薬などと比較すれば副作用は出づらいと言われていますが、配合されている薬の内容によっては、むくみや血圧へ影響が起きることもあるため、過度な常用は控えた方が良いでしょう。

胃痛の薬の飲み合わせ

胃が痛んでいると、その辛さから逃れたくて、つい急いで薬を飲みたくなる方も少なくないでしょう。しかし、一般市販薬の胃薬であっても「薬の飲み合わせ」が存在するので注意しておきましょう。

例えば柑橘系のジュースで薬を飲む、というのは良くない飲み合わせです。酸性の果汁によって薬の効能が弱まってしまう恐れがあります。同様に炭酸飲料を使った服用も避けた方が良いでしょう。特に制酸剤が含まれた薬の場合は、炭酸飲料によって中和されてしまうために効果が低くなる可能性があるからです。また、胃腸を刺激する成分と考えられるカフェインを含有する、コーヒーや紅茶、緑茶、栄養ドリンクなどの摂取は控えましょう。折角痛みを抑え、胃の調子を整える薬を飲んでいるのにも関わらず、刺激によって症状が悪化する恐れがあります。

その他、他の薬との飲み合わせにも注意が必要です。病院などで薬が処方される場合は、薬剤師が対応してくれるので、他の薬などとの飲み合わせについて指導して貰えるでしょう。しかし、一般市販薬の場合は、自分が薬同士の飲み合わせについて意識をしている必要があります。特に注意したいのは、アレルギーや鼻炎などで薬を常用している場合です。便秘や口の渇きなどの副作用が起きる恐れがあるので、できれば薬局で薬剤師に対応して貰い、併用して問題がないかを確認すると安心です。
  • 薬は効果をしっかりと引き出しながら、できるだけ副作用を抑えることが大切です。使用法・用量、飲み合わせに十分注意し服用してください
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