咳(せき)に関する薬

薬剤師監修

咳の薬の上手な選び方・使い方

咳には、乾いた咳が出て、たんが出ずに、喉の痛みがあるものと、ほとんど喉の痛みがなく、たんが絡んだような湿ったしつこい咳が出るものと2タイプがあります。咳のタイプによって、向く薬がありますので、自分で選ぶ際には気をつけるといいでしょう。

まず、乾いた咳の場合は、痛みがあることから、気道が炎症を起こしていることが考えられます。炎症が脳の延髄部分にある咳中枢を刺激して咳が出ることから、抗炎症作用があり、中枢神経の働きを抑えて、穏やかにする喉の薬を選ぶといいでしょう。

湿った咳の場合は、たんが出ることで気道に溜まっているので、出そうとして咳が出たり、たんが溜まり過ぎて気道が狭くなり、呼吸がしづらくなって咳が止まらなくなったりすることがあります。粘り気の強いたんの粘りを取り、外に出しやすくする去たん剤や、気道を広げて呼吸をしやすくする気管支拡張剤が向いている場合があります。

一般的に風邪にかかった時は、かかり始めに乾いた咳や喉の痛みに悩まされ、治りかけになってくると湿った咳とたんで苦しい思いをするように、症状が移行する方が多いでしょう。症状に合わせて薬を選ぶようにすると治まりやすくなる可能性が高くなります。2週間程度服用しても症状が回復しない場合は、肺炎や喘息などにかかっている恐れがありますので、早く医師の診察を受ける必要があります。

咳の薬の副作用と注意点

乾いた咳の場合は、喉の痛みや炎症などの症状が重い場合には、長期の服用をすると、健康に問題のない方であっても、脳の中枢神経に働くことから眠気が強くなったり、便秘になったりすることがありますので、長期の服用には向かないことがあります。用法や用量、期間には十分気をつけましょう。母乳に薬の成分が入ってしまうため、授乳中の方の服用は禁止されています。小さい子供さんがいるお母さんは、即効性には劣りますが、効き目が穏やかな、中枢神経にあまり影響を与えない薬を選ぶようにするといいでしょう。判断がつかない場合は、薬剤師に相談してみてください。

湿った咳の場合は、たんの粘り気を取る薬は問題がないことが多いと思われます。ただし、気管支拡張剤の成分を含む薬については、交感神経が興奮するために、血圧の上昇や心拍数の増加が見られ、ごくまれに気分が悪くなってめまいを起こす方がいます。特に小さい子供は、転んでけがをする心配がありますので、目を離さないようにしましょう。また、高血圧や心臓の疾患がある方にも、症状を強くする可能性があり注意が必要でしょう。血糖値を上げる作用も見られるため、重度の糖尿病の方も気をつけた方がいいと思われます。

咳の薬の飲み合わせ

咳の薬の飲み合わせは、中枢神経に効く薬については、乗り物酔いを防ぐ薬や、鎮痛剤と一緒に飲み合わせたり、アレルギーを抑える効果のある薬と一緒に飲むと眠気がひどくなる場合がありますので、注意しましょう。特に、仕事で車の運転や精密な作業が必要となる場合は、咳の効き目は少なくなりますが、副作用を起こしにくい、中枢神経に働きかけずに炎症を抑える喉の薬がありますので、そちらを選ぶようにしましょう。眠くなりにくいと説明書に書かれているのが特徴ですが、念のため、薬剤師に確認をするといいでしょう。

咳の薬の飲み合わせが心配な場合は、甘草や桔梗など植物成分からなる漢方薬の方が危険性が少ないことがあります。症状により、有効なエキスが合わせられているものも多く、乾いた咳にも、湿った咳にも効果があるものがあり、飲み合わせの心配がありません。市販の感冒薬と比べると、効き目が穏やかで、症状が治まるまで時間を要することもあり、症状が治まるまで焦らないようにしましょう。

また、咳の薬と総合感冒薬を一緒に飲むと、薬の成分が重なる恐れがあり、副作用の症状がひどくなる可能性があります。漢方でも成分が重複する場合があります。予期せぬ体調の変化を起こす危険がありますので、飲まないようにしましょう。
  • 薬は効果をしっかりと引き出しながら、できるだけ副作用を抑えることが大切です。使用法・用量、飲み合わせに十分注意し服用してください
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