生理不順の基礎情報

医師監修

生理不順の症状

生理不順の症状とは、本来ならば定期的に規則正しいものであるはずの生理が、周期の異常が見られたり、また量の異常がみられるものです。
生理周期はだいたい28日~35日前後で繰り返されるのですが、生理不順になってしまうと数か月に1度・ひどい場合には半年または1年に数回といった場合があります。生理の周期や量によっていくつかの異なる症状が出ます。


平均的な月経


生理周期や経血量などは、医学的に平均的とされている目安があります。
月経は、女性の体と心の健康バロメータとも言われておりますので、平均からかけ離れている場合は、重大な病気の可能性もあります。気になる方は早めに産婦人科などで主治医に診てもらった方が良いでしょう。

周期の異常の症状として、頻発月経と稀発月経があります。
頻発月経:周期が非常に短い
稀発月経:周期が長く空きすぎているもの

量の異常としては、過多月経、過小月経があります。
生理自体には問題がないように見えても、無排卵月経の可能性もあります。

まずは基礎体温を定期的に付けてみることが、女性の健康管理の上でとても大切です。生理不順は、女性であれば誰しも経験することかもしれませんが、重大な病気が隠されていることもあるので、毎月の生理の状態で、自分の体調を正確に把握することが必要です。 基礎体温をつけることで、きちんと排卵が起きているかどうか、ある程度予測できます。

生理不順は放っておくと将来不妊にもつながりかねません。いつものこと、と考えずに一度自分の身体と向き合うことが大切です。

また、原因が体質的な理由やストレスなどによるホルモンバランスの乱れの場合、婦人科系の病気が隠されている場合がありますので、いつもと違う症状があれば、早めに医師に相談するようにしましょう。

生理不順の原因

月経は、子宮内膜の周期的変化により、血液や組織片が膣口から排出される現象です。初めての月経は(初潮)は思春期にあり、月経が停止(閉経)するのは更年期であります。月経周期(月経第1日から次の月経の前日まで)は25~35日型が多く、持続日数は3~7日です。月経血は暗赤色で凝固しにくく、全体量は通常50~100ml程度です。子宮内膜はホルモンの支配を受け、増殖期・分泌期・剥離期・再生期を繰り返します。その子宮内膜の変化は、受精卵が子宮内膜に着床しない限り、周期的に繰り返されます。剥離期には、子宮内膜層(緻密層と海綿層)が剥離し、基底層が残ります。

<<月経異常(障害)>>
・月経発来年齢の異常(早期・晩期)・・・早期は10歳前後で、晩期は16歳以上をいいます。また、18歳以上で月経のないものを原発性無月経(内分泌系障害・性器異常・卵巣発育不全などが原因)といいます。
・不順(・頻発・希発)・・・月経周期が24日以内で繰り返され(黄体機能不全により、無排卵の場合ある)、希発月経は5~6週間以上も月経がない(卵巣機能不全による)もの
・量(多過・過少)・・・多過月経は1回の排出血液量が通常より多く(120~250ml)、貧血をきたすもの(卵巣ホルモンの平衡異常・子宮筋腫・子宮内膜症・ポリープによる)、過少月経は出血量が異常に少ないもので無排卵性月経・子宮内膜炎・子宮筋腫・ポリープによるものです。
・無排卵性・・・排卵のないもので、黄体ホルモンの作用がなく、卵胞ホルモンのみの作用で起こる月経です。
・月経前症候群

<<ストレスと生理の関係>>
ストレスは必ずしも心身に悪影響を及ぼすとは限りません。ストレスやプレッシャーが全くないというと一見理想的に聞こえるかも知れませんが、実のところ、日常で感じる適度なストレスは良い意味での緊張感ややる気を生み、生活にハリをもたらす役割があるのです。しかし、過度のストレスは自律神経のバランスを狂わせ、様々な心身の不調の原因になります。女性の場合、生理不順や無月経がストレスによって引き起こされることも多いのです。仕事の重責や人間関係のトラブル、親しい人やペットを失う悲しみなどは言うまでもありませんが、季節の変わり目や人事異動の時期、または昇進や引っ越し、結婚などの喜ばしいと思える出来事でも、急激な環境の変化はホルモンバランスを崩し、生理のサイクルを乱す原因となる可能性がありますので、注意が必要です。

生理のサイクルが乱れると、月経の周期が空きすぎる稀発月経や、逆に周期が早まる頻発月経、また生理が止まってしまうなどの症状が現れるのです。不順であることに慣れてしまったという方もいらっしゃるでしょうが、生理不順は不妊の原因になったり、閉経を早めて他の病気を引き起こしたりすることも考えられます。そうならないためにも、ストレスは溜め込まずに上手に解消する方法を見つけ、食生活や睡眠を見直して自律神経のバランスを整えるように心がけましょう。また生理不順が長引くようなら、迷わず婦人科を受診することをおすすめします。


ホルモンバランスを乱す理由には以下が考えられます。
・体質・・・初潮があってからずっと生理の不順が目立ちます。さらに詳しい症状として、不正出血や、2~3週間と短いスパンで生理が来る、逆に数か月来ない場合などがあります。排卵しにくいことが原因のひとつとされていますので、産婦人科で診てもらうようにしましょう。
・ストレス・・・親しい人との死別、災害など、大きなトラブルに見舞われた際に起こりやすいです。環境の改善や周囲との相談をこまめに行い、ストレスを極力減らすことが大切です。
・食生活の乱れ・・・タンパク質、ビタミンD、ビタミンEを積極的に取るようにしましょう。
・睡眠不足・・・女性ホルモンのバランスを乱す理由のひとつです。極力朝型の生活リズムに戻すようにし、太陽が昇れば目が覚め、暗くなったら眠くなるように、寝室の照明器具やカーテンなどを見直してみましょう。
・急激なダイエット・・・急激なダイエットをすると体が飢餓状態と認識し、女性ホルモンの一種エストロゲンを減少させ、結果生理不順につながります。

また、生理不順は隠れた病気の症状であることや、病気を発症させてしまう原因となることもあります。具体的に言うと、子宮筋腫子宮頸がんのリスクを高めることに繋がってしまうのです。

女性の月経周期は、視床下部、下垂体、 卵巣から分泌されるホルモンが、お互いのホルモン分泌に関与する、いわゆる「フィードバック機構」によって起こります。月経周期に合わせて、これらのホルモンがバランスよく分泌されています。これらのどれか一つでも上手に分泌されないと、このバランスが崩れ、月経が不順になったり、不妊の原因になることもあります。
このように、女性の体は、ちょっとしたことですぐに生理不順と言う形で答えが返ってきます。規則正しい生活、ストレスの解消を心掛け、心身ともに健康を保つようにしましょう。



生理不順の予防/治療法

生理不順の大きな要因はストレスです。
普段の生活の中でのストレス、不規則な食生活や睡眠・運動不足、体を冷やし過ぎるうちに、体のホルモンバランスが崩れて正常な生理が来なくなる場合があります。

生理不順を引き起こさないためにストレスと上手く付き合うことは大切です。

1)ストレスを溜めない体づくりを心掛けましょう。身体的疲労は精神的疲労の原因となってしまうこともあります。体に溜め込んだ疲労が回復を遅らせ、更なるストレスを感じると言う悪循環の元とならないよう、体を休めて疲労回復に努めたいものです。
2)身体的疲労とストレスをカバーするには良質な睡眠も必要ですが、寝つきの悪い人も少なからずいるでしょう。寝つきの良くない人にして欲しい改善策は、ぬるい湯温でお風呂へ入ることです。お湯をぬる目にし、バスタイムを長く取って体を温めてからの就寝を心掛けます。仕事や学校が忙しすぎて、ゆっくりとお湯につかれない人は足湯でも良いので試してみましょう。温まった体は寝つきを良くする条件のひとつです。
3)就寝前に眠りたくなるような心休まる曲や、小川のせせらぎなどを聴くこともおすすめです。心をリラックスさせた状態でベッドへ入ると眠気が自然に訪れやすくなるので、自分なりに心が休まる方法を取り入れられるといいですね。
4)ストレスを解消するには、いきなり発散させると言うより、日々ストレスを溜め込まないようにちょっとずつ発散させるスタイルにしていくと良いでしょう。さらに、ストレス発散には自分が楽しいと心から思えるものを取り入れることも大切です。大好きな趣味を精一杯楽しむことや、温泉にゆっくりつかること、お喋りが楽しい仲間と過ごすだけでもストレス対策となり得ます。
5)運動不足解消は、エレベーターやエスカレーターを使わず、階段を上る、休憩時に軽い体操やレクリエーションを取り入れるなど、日常生活に少しずつ運動を取り入れる工夫をしましょう。
6)栄養バランスの点で女性に多めに摂取して欲しいのは、鉄分や亜鉛です。 ほうれん草や牡蠣などがおすすめです。ビタミンB6やビタミンE、大豆イソフラボンやカルシウムはホルモンバランスを整える働きをします。大豆食品、牛乳、カツオやマグロなどに含まれています。普段の生活で、かんたんに出来る予防法を積極的に取り入れたいものです。

何かとストレスフルな毎日かとは思いますが、日頃からストレスをためないように以下のような自分にとってよい方法を見つけられるといいですね。
・ストレスを発散する
・気晴らしを行う
・嫌な気持ちをため込みすぎない

きちんと生理がこないと不安になることもありますが、まずは日頃できる生活環境の見直しから始めましょう。それでも生理不順が治らない場合には婦人科・産婦人科にて相談することも大切です。何より生理不順をそのままにしないことが治療を長引かせないポイントでもあります。
  • このコーナーは、病気や症状に関する知識を得るためのものであり、特定の治療法、専門家の見解を推奨したり、商品や成分の効果・効能を保証するものではありません
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