手足の冷えに関する薬

薬剤師監修

手足の冷えの薬の上手な選び方・使い方

手足の冷えは概ね「冷え性」と位置づけられ、主に血行促進を目的とした薬剤が選択されます。市販薬では即効性の高いビタミン剤が勧められ、長期的な視点での体質改善では漢方薬がベストです。ビタミン剤では血行促進効果の高いビタミンE含有薬剤が多く、ビタミンEはトコフェロールとも呼ばれ血行促進・抗血栓・抗コレステロール作用があり老化を予防する効果も期待されています。ビタミンCはアスコルビン酸とも呼ばれ、ビタミンEの抗酸化作用を高める作用があり相乗効果を狙える成分です。

漢方薬では加味逍遥散や当帰芍薬散が処方されるケースが多く、高麗人参や地黄・桂枝等の体を温める生薬成分が含まれた漢方薬が選ばれています。

原因が自律神経の乱れの場合は、ビタミン剤や漢方薬よりも自律神経を整える薬剤が必要になるので市販薬を購入する前に受診すると良いでしょう。手足の冷え以外に食欲がない・頭痛がある等の症状があれば別の疾患も視野に入れ、受診して処方薬を貰う選択が大事です。処方薬でも漢方薬が選択される場合もあり、効果が実感できれば次回は市販薬で対応するのも1つの考えになります。自分にどの薬剤が合うのか判らない場合は色々と試したり受診して症状を見極める事も必要です。

手足の冷えの薬の副作用と注意点

漢方薬は西洋薬剤と比較して副作用が少ない又は全くないイメージがあります。しかし効果がある裏には毒にもなるデメリットも隠れていますので、服用後は自分の体調をキチンと観察する事が必須です。手足の冷えで処方される漢方薬を例に挙げて副作用を考えて行きます。まず全身の冷えで衰弱している場合に処方される「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」は不安感や血圧上昇の副作用があり注意しましょう。手足は冷えているが頭や顔がのぼせている時に処方される加味逍遥散は頭痛・火照り・不眠等の副作用が挙げられます。副作用が少ないとは言っても体質で選ぶ漢方薬は素人判断で選択すると間違った物を選ぶ可能性もあるので、受診して処方して貰うか注意書きをよく読んで自分の体質に合っているか検討が必要です。

ビタミン剤も副作用がないと思いがちですが、原材料や有効成分の中にアレルギーの原因となる物が含まれている可能性があります。アレルギー体質の方や似た成分の薬剤でアレルギーを起こした経験がある場合は薬剤師と相談すると良いです。原材料も天然成分や天然型・石油由来等様々あり注意書きは細かい部分まで読んでおきます。別の疾患で服用した薬剤の中には手足の冷えが副作用として現れるケースがあるので、原因を突き止める事はキーポイントです。

手足の冷えの薬の飲み合わせ

漢方薬では複数の薬剤を服用した際に、同一成分を過剰に摂取する恐れがあります。例え副作用が少ない漢方薬でも多量に服用すれば副作用の恐れは高まるので注意すべきです。例えば加味逍遥散の場合に芍薬甘草湯等「甘草」を多く含む漢方薬と一緒に服用すると「偽アルドステロン症」(高血圧症状)が発現する可能性があります。又去痰薬に含まれるグリチルリチンも同様の副作用を起こす可能性があるので併用は避けるべきです。

ビタミン剤ではビタミンCは解熱鎮痛成分であるアスピリンと一緒に摂取すると吸収が阻害されます。またビタミンEはビタミンB2・ビタミンB6と併用するとビタミンEの作用が低下するので、同じビタミン剤でも注意が必要です。ビタミン剤だけでなくサプリメントや栄養ドリンク剤でも影響が予想されますので含有成分を把握します。ビタミンCもEも過剰摂取しても尿として排出されますが、多量に摂取すると下痢や胃もたれを起こす可能性がありサプリメントや栄養剤を複数服用した時の摂取総量は要チェックです。

グレープフルーツの含まれる消化酵素には薬の代謝を遅らせる作用があり、薬剤の作用を強める可能性があります。例えビタミン剤や漢方薬でも服用する時はグレープフルーツやアボカド等同じ消化酵素を持つ食品は避けた方が無難です。
  • 薬は効果をしっかりと引き出しながら、できるだけ副作用を抑えることが大切です。使用法・用量、飲み合わせに十分注意し服用してください
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