扁桃肥大の症状

扁桃肥大は、口蓋扁桃が少しだけ飛び出して見えるⅠ度肥大、左右の飛び出しが接触するほど飛び出して見えるⅢ度肥大、その中間のⅡ度肥大に分けられます。
  
子どもは一般的に口蓋扁桃が大きいのですが、Ⅱ度肥大、Ⅲ度肥大と判断されるところまで飛び出してくると、鼻呼吸、口呼吸が満足にできなくなります。これは、口蓋扁桃が大きいと咽頭扁桃も大きい場合が多いためと考えられ、いびきや睡眠時無呼吸症候群を引き起こすこともあります。
  
他にも、食べ物が飲み込みにくく、食事に時間が掛かったり、炎症を繰り返し起こすことにより、肥大が大きくなることで症状が悪化することもあります。炎症を伴わないケースも多く、呼吸や食事に不都合な点がない場合には年齢とともに自然に小さくなるのを待つのが一般的です。

扁桃肥大の原因

扁桃肥大は、生まれつきの体質が関係していると考えられています。また、口蓋扁桃の炎症を度々起こすことにより、段々と肥大が大きくなってくることもあります。扁桃は通常、産まれてすぐは痕跡程度だと言われています。しかし、外部から多くの刺激を受けることにより、免疫反応が働くことで肥大すると考えられています。
  
口蓋扁桃は通常、母体からの免疫が弱まってくることにより、2歳から3歳くらいから肥大するようになり、7歳から8歳くらいで最大になると言われています。そして、9歳から10歳で自然に縮小されるとされています。

扁桃肥大の治療法

扁桃肥大は、症状により呼吸や食事などの日常生活に支障がないようであれば、自然に小さくなるのを待つ経過観察で良いのですが、支障をきたす場合には手術が必要になることがあります。4歳から5歳以下で発症した場合には、症状が持続する可能性が高いことから、低年齢での発症の場合には手術をするのが良いと考えられています。
  
咽頭扁桃が呼吸に影響している場合には、口蓋扁桃と同時に咽頭扁桃の手術をすることもあります。