2017年12月3日、flumpoolのボーカルの山村隆太さんが、公演後に医師の診察を受け「機能性発声障害」であることが分かり、治療に専念するためバンド活動を休止することが6日の公式サイトで発表されました。(参考)

 

声をよく使う職業に多くみられるとされる「機能性発声障害」。

 

今回は、機能性発声障害の原因・症状・治療法について、詳しく医師が解説します。

 

目次

 

 

機能性発声障害とは 

声がでない男性

 

機能性発声障害は、声を発することに問題があるが、それに関係する喉の筋肉・声帯・脳や神経に、今の医学で行われる検査の上では異常がないということを意味しています。

 

「機能性」とは

目で見て分かるような病変や、画像検査・血液検査などではっきり分かるような原因がないということを意味します。例えば「機能性頭痛」とは、片頭痛・緊張性頭痛などのことで

 

機能性の反対語は器質性になります。「器質性頭痛」とは脳腫瘍や脳出血がある場合の頭痛です。器質的な発声障害は、声帯にポリープがあるとか、声帯を動かす神経に麻痺があるとか、喉に食物が詰まったとかいう場合に起こります。

 

失語症・失声症との違い

声を出すことだけならできるが、言葉を発する・理解することができない「失語症」は脳の病気からくる症状であり、音声障害とは異なります。声を全く発声できない場合は「失声症」となります。

 

 

機能性発声障害の原因 

ストレスを抱える男性

 

何らかのストレスや心理的な要因も関与していると思われますが、今現在の医学水準で、患者が受診した病院で検査可能な範囲の検査では異常が見つからないというだけです。

 

将来的には新しい検査法で異常が見つかり、機能性ではないと判断される病態も混ざっている可能性があります。

 

 

機能性発声障害の症状 

発声

 

以下のような思うように声が出ない症状が見られます。また、日常生活には困らない程度の場合もあります。

 

・声がかすれる、震える

・音声衰弱症(声がだんだん小さくなって声量を保てない)

・音程が以前と変化する

・けいれん性発声障害(絞り出すような声になる)

 

機能性発声障害は完治する? 

改善率は高いようですが、本人や周囲が満足する程度に改善するかは予想が難しいです。

 

 

機能性発声障害の治療法

喉の診察 

音声治療と呼ばれる治療を、耳鼻科と言語聴覚士の指導の下で行います。咳や裏声を出したり、口や声帯機能の訓練を意識して声を出し、出た声の周波数を装置で分析します。

 

心理的な要因がある場合は、精神科・心療内科でのカウンセリングや投薬が行われることもあります。

 

また、声帯の運動に関係する神経を切るような手術を行う場合もあります。

 

治療期間

治療期間は人により様々ですが、数カ月単位の治療が必要な場合もあります。

 

(参照:金子真美ら 音声言語医学2014 歌唱者の音声障害に対する音声治療の効果) 

 

 

機能性発声障害の予防法 

男性歌手

 

声をよく使う職業の人に多いと言われています。こういった方は自分の仕事道具である声を失わないように細心の注意を払っていますが、それだけにストレスが声に出てしまいやすかったり、少しでも異変を感じると不安が強く症状が悪化するという悪循環になってしまうことがあります。

 

予防するのは難しいですが、信頼できる耳鼻科医(音声外科医)を見つけ相談する、風邪などでのどを傷めるきっかけを作らないように注意するなどが考えられます。

 

 

最後に医師から一言

マスクをかける男性

 

声に異常を感じたら、できるだけ大声を出さないようにしてのどを安静にし、部屋の加湿やマスクの使用を心掛け、耳鼻咽喉科に相談しましょう。

 

(監修:Doctors Me 医師)

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