【目からウロコのお悩み相談室 vol.6】婚活編

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家族カウンセラー・エッセイスト・評論家:宮本 まき子

こんにちは、家族カウンセラーの宮本まき子です。前回は、「夫婦のコミュニケーション編」についてお話させていただきました。

今回は、「婚活」についてです。

晩婚、非婚、事実婚が普通の時代だという…「結婚しないの?」がセクハラに?

「好きなことできなくなるから、結婚しない」「今よりビンボーになるのはゴメン。稼いだ金は自分の為に使いたい」「結婚しないからって、モテないわけじゃないのよ」「家族を養うなんてかったるいし、面倒だし」…「結婚しない理由」があっというまに100種類ぐらい挙がる今日この頃。マスコミもお仲間もこぞって「そうだ、そうだ」と盛り上がっているうちに、ハシゴをはずされたり、置いてきぼりをくって一人抜け、二人抜け…。永遠の少年・少女になりたくなかったら、一度は真剣に悩んでみましょう。


Q:母は結婚のとき処女で、恋愛経験もなく、地味でダサくて、夫のグチばかり。反面教師で、娘は蝶になって恋の花園を飛んでます。いまは気楽で楽しいけど、結婚はやはり経済力も能力もあるしっかりした男を選びたい。

A:年の功で言わせてもらえば、「しっかりした男」はシビアよ。本能的に自分にプラスになる「しっかりした女」を嗅ぎ分けています。(遊び相手ならともかく)結婚相手には足をひっぱりそうな蜜の香りたっぷりの蝶々を選ばないのではないかしら。どうしてもというなら、まず気楽な「極楽とんぼ」を卒業して、来し方行く末を真剣に熟考なさるとよろしい。そして「まっとうな人生」を歩んできたらしいお母様の話をグチと決めつけないで、女性の先輩として傾聴し、「こうありたい結婚」のヒントにしましょう。ふつう極楽とんぼには極楽とんぼしか近寄ってこないものです。


Q:40代半ばになっても結婚したいような女性に出会えません。親と同居してほしい、子どもを産んで、家事も上手で、知的で、優しくて、気がきいて…と年々条件を拡大したからでしょうか?

A:「条件」とおっしゃいますが、これらは「自分にとって都合のいい希望」です。相手の都合は想定外ですから、あなたのご希望に添う人を探すのは難しいでしょう。それより「これだけは」という「必須条件」を一つか二つ設定してはいかがですか?

以前、同様な悩みの方がいました。あるとき職場のトラブルを抱えていたら、同僚の女性に「このところ暗い顔をしているからずっと心配していたの。何か私にできることがある?」と慰められ、ハッとします。「自分を気づかってくれる人の存在」、これが一番欲していたことだったんですね。必要最低条件がわかればあとは成り行きと勢いで、彼はすぐに彼女にプロポーズし、ゴールインしました。人間を40年もやっていればたいがいそばに「必要最低条件をクリアしている誰か」がいるもの。「都合のいい希望ばかりの壁」の中にいて上方のお星さまを眺めていると、身近にいる大事な人が見えませんよ。


Q:36歳になったとたん、親が見合いを勧めますが、写真がダサイか、かなり年上ばかりです。恋愛経験もあるし、「自力で見つける」とタンカきってきた手前、素直になれません。合コンや出会い系サイトなら、好きなタイプを見つけられそうですが…。

A:団塊世代から上の人たちの約半数は「見合い結婚」だし、見合い経験者も多いから、抵抗がないのでしょう。見合いは「身上書」に相手のバックグラウンドが明記され、双方の家庭を知った方の紹介なので、信用のおける出会いシステムです。そもそも「結婚」が目標ですから、既婚者がまぎれこんだり、遊び相手を物色する合コンや出会い系とは「真剣さ」が違います。何回も見合いを繰り返すうちに、「自分にあった人」や「自分の家庭のイメージ」がわかってきます。短期間に幅広く複数の結婚相手候補と出会える「合理的で効率的なシステム」だと、親はわかっているのでしょう。

ちなみに身上書に添える写真は日常のスナップだと軽い感じで、結婚への本気度を疑われることがあります。仲介してくださる方へのマナーだと思って最新の容姿を写真スタジオで撮ってもらいましょう。仲人さんいわく、「男性は3歳年上に見られたがり、女性は自身を3歳年下にサバ読む」とか。不思議な心理ですね。


Q:どうして30年以上名乗った姓を変えなければいけないのですか? 私は嫌で、このあと事実婚を貫こうと思いますが、彼はいい顔をしません。親たちが反対すると言うのです。

A:熟年世代にとって、事実婚=「同棲という名の無責任・不安定な男女関係」という発想が根強くあるからでしょう。住民票では「同居人」の「夫」が突然出て行っても、他の女性と結婚しても、法律上は問題ナシ。産まれる子は非嫡出子の扱いだし、万一のときの相続も「公正証書」を作っておかないと不利になるなど、手間ひまがかかることばかり。日本では「結婚」が社会のシステムの基本になっているので、流れに逆らうと余分なエネルギーがいるんですね。「事実婚・夫婦別姓を楽しむ」くらいの心境でないと、家庭も社会生活も疲れるかもしれません。煩雑さにネをあげ、「戸籍という紙一枚のことにこだわりすぎたかも。姓が変わってもアタシはアタシ」と開き直った人もいました。別姓を貫くか、彼をとるかの選択になったら、肩の力を抜いて決めましょう。

まき子おばちゃまからの伝言

20年以上前ですが、カルチャーセンターで「結婚できない男女のための結婚講座」(すごいネーミングですが自己卑下ではなく、心理的な問題に気づくというワークショップ)を主催しました。出席者は一様にまじめで知的、頭が先行して心がついていかない。理屈はすばらしいけど、感情表現が下手。「他人を傷つけたくない」のは「自分が傷つきたくない」のと同意語で、「何もしない」のは「結果的に無視(シカト)と同じ」だとわからせるまで、数ヶ月かかりました。

でもわかってからが早くてね、バタバタと結婚報告が来ました。要はコミュニケーション能力の使い方で、会話は「私はこう思う」の主語を明確に。「あなたは○○だ」などと推測で決めつけない。相手がどんなに長話しても分け入って断ち切らない。「あいづちと傾聴」ができれば、信愛は自然に湧いてくるものです。

~家族カウンセラー・エッセイスト・評論家:宮本 まき子~

宮本 まき子Miyamoto Makiko

津田塾大学アメリカ研究科卒業後カウンセリングを学び、主婦の友社の電話相談室創設メンバーとなり22年間勤務。出産、育児、結婚、離婚、親子問題、家族問題のカウンセラー、講演講座の講師として活躍。1999(平成11)年より国立山梨大学非常勤講師。新聞や雑誌への執筆、テレビのコメンテーターとしても活動、「団塊世代の孫育てのススメ(中央法規出版)」「輝ける熟年」(東京新聞)」「自分も幸せになる『姑道』十ヵ条(PHP研究所)」「熟年離婚より孫育て(東京新聞出版局)」など著書多数。団塊世代女性のエスプリが効いた代弁者。
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