【産婦人科医の妊活コラム】Vol.5: 基礎体温表を読んで、タイミングを取ってみよう!

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医師:樽井 智子

基礎体温表を読んで、タイミングを取ってみよう!

前回のコラム(vol.4参照)では、基礎体温をつけてみましょうというお話をしました。では、今回は、実際に記録した基礎体温表を2〜3周期分を使って、自分自身の身体のサイクル、ホルモンの状態を確認してみましょう。


女性ホルモンがバランスよく適量出ている女性の基礎体温は、

・低温期と高温期の2層にきちんと分かれている
・低温期と高温期の温度差が0.3℃以上ある
・高温期が約14日間続く

このような基礎体温の方は、ホルモンの分泌には問題がない事が分かります。

こんな基礎体温表は要注意!

逆に以下のような基礎体温表になる方は注意が必要です。

・低温期と高温期の温度差が0.3℃以下の場合や、高低がはっきりしない場合
月経が来ていても、排卵が起きていない疑いがあります。この場合は、妊娠を希望する、しないに関わらず、婦人科医を受診する事お勧めします。

・高温期が9日以下と短い場合
この場合は、卵巣の機能が低下し、黄体ホルモンの分泌異常(黄体機能不全)が起きている可能性があります。

・高温期が16日以上続く場合
高温期が16日以上続いている場合は、妊娠している可能性があります。もしかしたら?と思ったら、早めに婦人科を受診しましょう。

・高温期が21日以上続いた後、低下し始めた場合
切迫流産の可能性があります。

基礎体温表で、上記の様な異常が認められた場合は、まずは、婦人科を受診してください。

排卵日当日だけ性交渉をもつのは間違い!

・ホルモンバランスがよく分泌されている
・女性の年齢が40歳以下
・その他に特に不妊の原因がない
このような場合、「タイミング法」から妊活を始める事が一般的です。

タイミング法とは、排卵の時期を予測して、その時期に合わせて、性交渉をする事により、妊娠に至る、という方法です。

タイミング法を実行している、というカップルにお話を聞くと、排卵日その日だけ、夫婦生活を持つ様にしているカップルが少なくありません。これは、あまり正しくないタイミング法です。妊娠する確率は、実は、排卵日当日ではなく、排卵前2日前に性交渉をした場合が、一番高いことが、研究の結果示されています。

また、排卵日当日だけに、性交渉を持とうと思った場合、男性側は、禁欲期間が長くなる事によって、精子の状態が良好でなくなる事に加え、夫婦生活を持つ事がプレッシャーになってしまう、仕事などで、急に都合が悪くなって交渉がもてなくなる、といった事態が起こる可能性があります。

正しいタイミング法をする2つのポイント

Point1:妊娠しやすい期間=排卵日の前6日間に
Point2:毎日〜1日毎に性交渉を持つ

のが、正しいタイミング法です。

日本では、カップルがセックスをする回数そのものが少ないことも、子供を授かり難い原因の一つではないか、とも考えられています。
子供を授かりたいカップルは、ぜひ、排卵前の6日間に、頻回に夫婦生活を持って頂きたいと思います。

樽井 智子Tomoko Kaneko-Tarui, M.D., Ph.D.

1971年生まれ、産婦人科専門医。医学博士。元ハーバード大学医学部・マサチューセッツ総合病院産婦人科講師。
2015年4月より、『事実に基づいた妊活に関する正しい情報を分かりやすく伝えていく』をテーマに、オンライン講座『樽井智子の妊活講座』を開講し、心身を健康にする妊活指導を行っている。
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