7月の異常ともいえる暑さを乗り切ったものの、8月の暑さはまだまだ続いています。みなさんは夜、窓を閉めて寝るときクーラーはつけていますか?

 

眠っている間に体が熱くなっているのを感じている方もいると思います。

 

今回は、残暑だからこそ注意すべき夜間の熱中症について医師に解説していただきました。


夜間の熱中症とは? 

月夜

 

熱中症と聞くとカンカン照りの昼間に起こりやすい印象がありますが、実は夜中にも起こります。それが夜間熱中症といわれるものです。

 

夜間の室内は、日中の日照りの影響から温度が上昇していますが、夜わたしたちは日中よりも水分摂取の意識が低くなるなど、油断しがちです。

 

すると十分な予防ができないために、夜間に熱中症が発症します。

 

症状 

夜間の熱中症も、熱中症としての医学的な症状は昼間に起こるものと同じです。

 

倦怠感、めまい、体のほてりを始めとして、筋肉の痙攣(こむら返り)、高体温がみられ、重症のときは意識障害にも至ります。

 

しかし、夜間の熱中症は睡眠中に起こってしまうので、自覚症状がないまま進行してしまいます。それだけでなく、周囲もその状態に気がつきにくいのです。

 

そのため昼の熱中症よりもタチが悪いといっても過言ではないでしょう。

 

 

夜間の熱中症はなぜ起こる? 

寝苦しい夜 

夜間の熱中症は、木造家屋に代わりコンクリート製のマンションや家屋などが昔よりも増えたことで、夜になっても室温が下がりにくいことが影響しています。

 

日中のカンカン照りによってコンクリートの温度はどんどん上昇し、夕方になり気温が徐々に下がったとしてもコンクリートの温度はすぐには下がらないため、ため込んだ熱を徐々に室内に放熱していきます。

 

その結果、気温よりも室内の温度が上がるという現象が起こるのです。

 

 

夜間に熱中症の危険性が高まるのはどんなとき? 

室温計と上昇する気温

 

コンクリート製の建物でも、比較的新しく建てられたマンションなどは熱の伝わり方を考えられたものも多いですが、古い建物は特に注意が必要です。

 

また、たとえば寝室が西向きで西日を浴びやすかったり、最上階に設計されていたりすると寝室の温度が上がりやすいです。

 

夜間に長時間過ごす寝室の温度が上がりやすいなどの条件が揃うと、夜間熱中症になりやすい環境だといえるでしょう。

 

 

夜間の熱中症になりやすい人とは 

節電に燃える人

 

熱中症になりやすい人とは、たとえば節電などを過剰に意識しすぎて「エアコンを絶対に使わない!」などと決めている人は注意が必要です。

 

節電は大切ですが、熱中症を防止するには最低限の室温に調整する必要があります。

 

他にも、夜間にトイレに何度も行く人は寝る前に水分を控えることも多いので、より脱水になりやすく夜間の熱中症にかかりやすくなります。

 

 

夜間の熱中症を防ぐ対策 

枕元に飲み物 

建物に熱を溜めない

夜間の熱中症を防ぐには、まずコンクリートに熱を溜めないようにするのがポイントです。

 

可能であればベランダなどに「すだれ」をかけるなどして、物理的に日差しが当たらないようにしましょう。

 

寝室の室温を調整する

就寝時間の1〜2時間前から寝室のクーラーをつけておき、壁からの放熱を少しでも抑えて室温が上がるのを防ぐようにしましょう。

 

就寝中は26~28度にエアコンを設定し、扇風機の風で冷風を循環させるとよいです。就寝中に汗をかいてしまうので、通気性がよく汗をしっかり吸収するマットレスを使用するのもよいでしょう。

 

水分補給の用意

夜間にトイレに行った後などに水分補給しやすいように、枕元に水分を準備しておきましょう。

 

 

最後に井上先生から一言 

寄り添うシニア夫婦 

夜間は昼間と比較して熱中症に対する意識が低くなります。温度を感じるセンサーは、年齢を重ねるとどうしても衰えてしまうものです。

 

高齢者は自分で気づいたときにはかなり室温が上がっている可能性がありますので、十分に注意して下さい。

 

気象庁が発表している高温注意報だけでなく、日々の天気予報も参考にしてしっかりと熱中症予防をしていきましょう。