猫の乳がん/乳腺腫瘍

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医師監修

猫の乳がん/乳腺腫瘍とは

乳房の内部にある外分泌線(乳腺)にできた腫瘍を乳腺腫瘍といいます。
猫が罹患する腫瘍の種類の中でも特に乳腺腫瘍は上位であり、中高齢の猫では悪性腫瘍(乳腺腺がん)と診断される傾向にあります。一方、避妊手術を行っていない若い猫では乳腺の過形成や乳房炎との区別が必要です。

乳腺に腫瘍ができている場合は、乳腺全体を触った時に、1か所あるいは数か所に固いしこりを感じます。また腫瘍ができている乳腺の乳頭は、赤く腫れてしまい、黄色っぽい体液がにじみ出ていることがあります。しこりの大きさも、数ミリの小さいものから、症状が進行するにつれてだんだんと大きくなってきます。

猫の乳がん/乳腺腫瘍の症状

猫の乳腺腺がんの可能性がある時にはいくつかの症状が出て来ます。
見た目にはニキビの様に見えるものがお腹の部分に出て来たり、しこりができたりします。しこりは複数みられることもあれば、一箇所のみということもあります。乳腺腺がんの場合、全部で4対の乳腺のうち、下2対に発生しやすい傾向があると言われています。
また、妊娠していないのに乳房が張る、乳頭が腫れる、異常な分泌物が出て来る、腫瘍による痛みから胸やお腹を触られるのを嫌がったりします。
また乳腺腺がんはリンパ節や肺への転移に転移するため、それに伴ってリンパの腫れや咳などの呼吸症状、元気消失が生じることがあります。

猫の乳がん/乳腺腫瘍の原因

乳腺に腫瘍ができる原因は不明確であり、避妊手術を受けていない猫の場合、早い段階で避妊手術を受けた猫と比較すると発症率は約7倍程度高くなります。そのため、女性ホルモンと何らかの関係があると考えられています。

猫の乳がん/乳腺腫瘍の予防/治療法

治療法としては外科手術がもっとも重要となります。
猫の乳腺腺癌は悪性腫瘍で多臓器への転移の恐れがあるため、みつかったしこりが1つであったとしても、その部分だけでなく広範囲に切除した方が術後の予後がよいとされています。
また術後には抗がん剤治療や放射線療法を併用する場合もあります。
手術を選択しない場合にも、腫瘍の腫れや痛みから猫が舐め壊してしまい化膿したりするといった症状が伴いますので、最低限そちらに対するケアが必要となります。
予防には、避妊手術が有効です。これは腫瘍の発生に女性ホルモンが関与しているからであると考えられます。日常生活で気をつけるべきことは、なるべくこまめに猫のお腹に手を触れて、しこりや違和感を発見した時には、すぐに動物病院で診察を受けることが大切です。しこりと言っても、乳腺そのものの突起もありますので、素人には気づきにくいものです。健康なうちによくお腹に触れておいて、正常な乳腺の状態をよく知っておき、「いつもと違う」感触があった時に、すぐ気づけるよう心がけましょう。
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