犬の可移植性性器肉腫

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医師監修

犬の可移植性性器肉腫とは

可移植性性器肉腫とはイヌ科において発生する腫瘍であり、亜熱帯地方で多く見られます。
がん細胞が増殖するのではなく、接触により伝播するという特徴があります。交尾による接触が主な原因ですが、雄犬が他の犬の肛門の臭いを嗅ぐことや、生殖器付近をなめることで口や鼻に伝染することもあります。

犬の可移植性性器肉腫の症状

可移植性性器肉腫症状は三段階に分かれています。
初期、体内にがん細胞が入り急激に増殖を数週間にわたり繰り返します。感染から15~20日前後で性器外部に比較的小さなできものが確認できるようになり、日を追うごとに大きくなり性器表面に腫瘍ができます。
その後、安定期に入り腫瘍細胞が20日間隔で増殖していきます。場合によっては腫瘍が肥大化し、それを舐めてしまうことにより口腔内や鼻腔内にも転移することがあり、外性器からは血尿、鼻腔からは出血は鼻血との鑑別診断が必要になりますが、外陰部の触診で診断が可能となります。
退縮期になると自己免疫によって腫瘍細胞は徐々に減少していきますが、症状は2~12週間ほど続きます。感染個体の80パーセントは自然退縮していき、最終的には自然治癒しますが、免疫力が衰えていたり高齢の場合、悪性化することもあり、身体の他の臓器への転移が認められることもあります。その場合は生命にかかわることもあります。

犬の可移植性性器肉腫の原因

可移植性性器肉腫は、人間で言うような性病の一種であり、交尾することによって伝染する肉腫です。種類は様々ですが、がん細胞が伝染してしまうことによって発症するものを可移植性性器肉腫といいます。しかし、この病気は狼に多い病気であるために、日本で販売されているような犬は、まず発症しないような病気でもあるために、特に心配する必要はありません。ですが、現在では狼と交配をしている犬も存在するために、完全に発症しないというわけでもありません。

犬の可移植性性器肉腫の予防/治療法

可移植性性器肉腫はその原因がはっきりペット同士の交尾などの性行為によるものであると判明しているため、予防対策としては性行為をさせないようにすると言うところになります。特に野良犬が多い地域では注意が必要となっており、犬種によっては出来る限り室内で飼育したり野良犬が近寄れない環境を維持することが重要となっています。
それでも万が一可移植性性器肉腫になってしまった場合の治療方法としては、一般的には外科的手術による腫瘍の摘出が多く、それ以外には抗がん剤の投与・化学療法や放射線療法などが利用されています。日本の場合は外科的手術が一般的なものとなっているため選択されることが多く、逆に放射線療法を実施している動物病院は少ないと言うのが実際のようです。治療後の状態は多くの場合良好です。
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