犬のクッシング症候群

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医師監修

犬のクッシング症候群とは

クッシング症候群とは、副腎皮質ホルモン(コルチゾール)の過剰分泌によって起こる病気で、脱毛、皮膚の黒ずみ、腹部膨張、頻尿、水を飲む回数が増える、などの症状がみられます。

多くの場合、脳内や副腎内にできた腫瘍が原因となって起こりますが、アレルギーや自己免疫疾患の治療に使用されるグルココルチコイド系の薬の副作用として発症することもあります。

腫瘍が原因の場合は、外科手術による治療が行われますが、手術の難しい場所である場合は、投薬による治療になります。

犬のクッシング症候群の症状

クッシング症候群は、体全体に影響を及ぼすため、全身的に様々な症状として現れます。

主な症状としては、水をたくさん飲んで、おしっこをたくさんするようになったり、食欲が異常に旺盛になったりします。また、おなかが膨れ、張ったり垂れ下がったりします。しかし、体重は落ちます。他にも、左右対称に毛が抜ける、部分的に毛が抜ける、毛が薄くなる、皮膚が薄くなる、皮膚が黒ずむ、足腰が弱くなりジャンプなどをしなくなる、血栓が出来て呼吸困難になるなどの症状が見られます。

この症状からは、食べすぎて太っただけのようにも見えますし、そのため運動しなくなったようにも思えますが、放っておくと免疫力が低下し、別な病気にかかる危険があるので、注意が必要です。

犬では1歳未満の子犬にも見られることはありますが、主に6歳以上の犬に多く発症します。猫は、犬と比べてあまり発症しないので、めったに見られませんが、現れる症状としては犬も猫も基本的に同じです。

犬のクッシング症候群の原因

クッシング症候群とは、副腎皮質ホルモンが過剰につくられることが原因で起こる病気です。犬の発症率は高いとされ、特に8歳から12歳の老犬に発症します。クッシング症候群を発症する原因となるパターンは3つあります。

1つ目は、脳下垂体に腫瘍ができることが原因で発症するパターンで、全体のおよそ80%を占めています。腫瘍ができることで副腎を制御している副腎皮質刺激ホルモンが多量に分泌され病気を発症します。

2つ目は、副腎に腫瘍ができることが原因で、たくさんのホルモンが分泌され病気を発症します。

3つ目は、アレルギーや炎症・自己免疫疾患などの治療で、長期的に副腎皮質ホルモンと同様の働きを持つコルチコステロイド剤を投与した場合、突然投与を止めてしまうとその副作用で病気を発症することがあります。

免疫力が落ちているのでさまざまな感染症にかかる恐れがあり、病気が進行してくると眠ってばかりいる状態がつづいたり、元気がなくなります。

犬のクッシング症候群の予防/治療法

現段階ではクッシング症候群に対して効果的な予防策はないとされています。しかし、主な症状として水を多く飲むようになる、尿の量が増える、良くエサを食べるのに痩せていく、進行とともに元気が無くなったり全体的に毛が薄くなるといったものが見られるので、何かしらの異変を感じたらすぐに動物病院の診断を受け、早期発見・早期治療を心掛けることが最も大切な予防策となります。

病気になってしまった際の治療方法は、原因となる脳下垂体や副腎皮質に生じた腫瘍を除去する方法であり、主に薬物治療を行う場合が多く、また腫瘍によっては外科手術による摘出や放射線治療の方が効果的な場合もあります。

また、この症状に掛かると全体的に免疫力が落ちるので様々感染症、具体的には皮膚炎や膀胱炎、重いものだと糖尿病を併発する可能性があります。もしも並行して感染症に掛かってしまった場合は、クッシング症候群の治療とともに個別の並行した治療方法が必要となります。
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