犬の糖尿病性ケトアシドーシス

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医師監修

犬の糖尿病性ケトアシドーシスとは

糖尿病性ケトアシドーシスとは、糖尿病が原因で体内にケトン体が増殖することで発症する病気です。症状としては、下痢や嘔吐などから始まり、重度になると昏睡状態になることもあります。

診断方法には、体内のケトン体の濃度を調べることが必要であるため、尿検査を行う必要があります。

治療方法としては、糖尿病の症状を抑えるためのインスリン注射、ケトン体の濃度を下げるための輸血などを行う必要があります。症状が落ち着いた後、糖尿病への治療に移行することが必要になります。

犬の糖尿病性ケトアシドーシスの症状

糖尿病性ケトアシドーシスは、糖尿病が進行したことにより発症する病気です。初期症状と、病気が進行した後では、その症状にいくつかの違いが見られます。

犬が糖尿病性ケトアシドーシスを患っても、最初は特にこれといった病的な症状を見せたりしないので、飼い主が気付かないことも多々あります。食欲が増えたり、水分をよく摂り、また排尿もその分増えるので、一見すると病気には見えないとも言えます。しかし、進行すると、元気がなくなり、食欲不振や下痢などの症状を見せ始めます。そして、次に、水を飲まなくなり、脱水症状・嘔吐・強い口臭などの症状を現し、深い呼吸をするようになります。口臭は、その犬が元々持っている口の臭いとは異なり、有害物質を含んだ、「アセトン臭」と呼ばれる独特な口臭です。

この病気は、他の合併症をよく引き起こすのも特徴で、腹部膨満や疼痛、また、膵炎を起こすこともあります。重篤になると、こん睡状態に陥り、そのまま死に至ることがあります。

犬の糖尿病性ケトアシドーシスの原因

糖尿病性ケトアシドーシスは、糖尿病に気付かなかったり、治療せずに放置したために、体内にケトン体という有害物質が生じることによって発症する病気です。

元々、犬でも人間と同様に、高カロリー・高脂質なものを食べ過ぎると、肥満になって、糖尿病にかかるリスクが高まります。また、インスリンというホルモンの不足によって、血中の糖分が増え、糖尿病を患うことの引き金となるのですが、それは、遺伝的な要因の場合もあれば、生活習慣によるものもあります。犬の疾患が人間と異なるのは、インスリン依存性の場合には、何か一つの単独原因ではなく、遺伝・肥満・感染などの、さまざまな要因が複合して起こると考えられている点です。

犬がこの病気にかかる場合、インスリンを分泌する膵臓の機能不全を伴う「インスリン依存型糖尿病」が原因となっていることが最も多いと言われています。また、糖尿病が、心疾患など、他の病気と併発することにより、糖尿病性ケトアシドーシスになることも多々あります。

犬の糖尿病性ケトアシドーシスの予防/治療法

糖尿病性ケトアシドーシスは、症状が進行していると、昏睡状態から死に至ることがあるので、治療には急を要します。そのため、まず、即効性のあるインスリン注射を行います。そして、輸血を行うことにより、悪化している体内のミネラルを補います。この病気は、発症した時には既にケトン体が犬の体に増殖しているため、それを体外へ排出することが重要なので、何度も検査・注射・輸血を繰り返し、ケトン体値が減少すれば、通常の糖尿病治療に切り替えます。

一般的な予防としては、人間と同様、規則正しく整った栄養バランスのとれた食事をすることと、運動不足にならないように、散歩などの運動を欠かさないことが大切です。また、糖尿病の発症時に、できるだけ早く適切な治療を受けることが、糖尿病性ケトアシドーシスへの進行を予防します。

しかし、一度この病気を患うと、犬は一生涯インスリンを注射し続けなければなりません。また、それと並行して、肥満の予防や避妊手術、他の病気を患わないように注意して生活する必要があります。
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