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愛犬が鼠径リンパ節が腫れていて、先日悪性リンパ腫で多中心型T細胞型、進行の早い低...

獣医師への相談

相談者28歳/女性
愛犬が鼠径リンパ節が腫れていて、先日悪性リンパ腫で多中心型T細胞型、進行の早い低分化型と診断されました。
浅頸リンパ節も腫れてきたため、多剤併用の抗がん剤CHOPベースを1回目投与しました。
吐気も嘔吐もなかったのですが、どこかぐったりとしていて、反応もにぶくやはり辛いのかなと思い、抗がん剤二回目の投与を悩んでいます。1回目の投与から1週間後にも決心がつかずウンチもゆるかったため二回目の投与をせずに帰ってきました。愛犬は抗がん剤を投与する前みたいにみるみる元気になっていきます。元々抗がん剤を打つ前もリンパ腫の症状はしこり以外は特になく元気だったので、抗がん剤をして元気がなくなるという事に抵抗が出てきています。ステロイドもやめる方向で減らしている状態です。さわって分かるしこりはもうないのですが、しこりがないけどリンパ腫が進行してる事はあるのでしょうか?
獣医師からの回答
抗がん剤を中止して、しこりはないけどリンパ腫が進行していることを心配される飼い主さまのお気持よくわかります。

結論から申し上げますと、様々な検査なしで触ってわかるしこりだけで判断すると、『しこりがないけどリンパ腫が進行している可能性』は残念ですがあります。
理由としては、一つ一つのガン細胞は目に見えないのでしこりだけでは少数のガン細胞が残っているのを見逃してしまう可能性があることと、触ってわかる体の表面のリンパ節以外にも、体内にもリンパ節があるからです。

多中心型リンパ腫低分化型はワンちゃんの中で最も多いリンパ腫です。検査でも腫瘍細胞が見つからない『寛解』と言った状態が初めの治療の目標ですが、がんは完全に治るものではなく、遅かれ早かれ再発することが多いです。

ヒトでも同じですが、どうやって「がん」とつきあっていくのかというのがとても大事です。様々な治療法があり、治療のデータはたくさんありますが、これが正しいという正解はありません。飼い主様とわんちゃん、そして獣医師が良く話し合い今後を決めていくことになります。飼い主さまが良く病気について勉強され、ワンちゃんを大事に想っていらっしゃる気持ちが文面から良く伝わります。お大事にしてください。

現在は、がん治療について特別なトレーニングを受けた獣医腫瘍認定医という資格をもつ獣医も増えていますので、セカンドオピニオンなどを受けてみるのも一つの方法ではあると思います。