生理的黄疸の症状

生理的黄疸は、約90~95%の新生児におこります。生後1日以降に出現し、生後7-14日頃にピークを迎え、生後数週間程度で自然に消滅していきます。目に見える症状としては、新生児の皮膚や白目の部分が黄色っぽくなります。通常、顔面から始まり、体の中心部から手足へ広がります。手や足の裏がはっきりと黄色に見える場合は、黄疸が強いといえます。
  
一般に、経皮的にビリルビン濃度を測定し、陽性の場合は採血して血清ビリルビン値を測定します。黄疸が生後24時間以内に出現した場合(早発黄疸)や、生後2-3週間以上たっても消滅しない場合(遷延性黄疸)など病的黄疸のリスクを伴うものもあるため注意が必要です。

生理的黄疸の原因

黄疸は血液中のビリルビンが増えることが原因でおこります。ビリルビンは、赤血球が壊れる際にヘモグロビンから生成される物質で、肝臓で処理されて胆道から便中に、腎臓から尿に排泄されます。
  
新生児は成人と比較して多血(赤血球の数が多い状態。貧血の逆)であることに加え、出生後に胎内での赤血球の成分(胎児赤血球)が壊れ、新しい赤血球が作られるため、ビリルビンが大量に血液中に流出します。また、肝臓でのビリルビンの処理能力が未熟なこともあり、血中のビリルビン濃度が高くなり、生理的黄疸がおこります。
  
通常、新生児の肝臓が十分な代謝機能を発揮するようになるには、生後1週間程度かかるといわれており、それまでの間、黄疸が出現することが多くなります。

生理的黄疸の治療法

生理的黄疸は、出生後に壊れた赤血球から流出したビリルビンが原因で起こります。黄疸は肝臓でのビリルビンの代謝が正常に機能するまでの間におこる適応過程で生じます。通常は1週間程度で自然に消失するため、特に治療は必要がないことが多いです。脱水や排便不良は黄疸を悪化させる要因となるため、しっかり哺乳をさせ、しっかり排便させることで予防はできます。また、早発黄疸や遷延性黄疸などがみられる場合は病的黄疸の可能性もあるため注意が必要です。
  
また、ビリルビン濃度が非常に高い場合、核黄疸(ビリルビンが脳基底核に沈着して脳性棒を破壊し、脳障害を発症することもある)を引き起こす可能性があります。病的黄疸や核黄疸のリスクを伴う場合は、予防措置として、ビリルビンの処理を促す光線療法や交換輸血をおこないます。