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男性1人が介護施設等に入所する時、月平均で費用はどのくらいかかるのでしょうか。 ...

介護士への相談

相談者22歳/男性
男性1人が介護施設等に入所する時、月平均で費用はどのくらいかかるのでしょうか。
施設種類の違いによる費用の差や、このような症状があると費用が高くなる等ありましたら、教えていただきたいです。

宜しくお願い致します。
介護士からの回答
ご質問、ありがとうございます。
超高齢化社会になっているのに年金の受取も遅くなったり額が下がったり、
また例えある程度の年金をもらえたとしても資産のある人は各種税金を多く
支払わなければならなくなるなど、年を取ることが怖くなってきている様な
世の中になってしまいましたね。
その様な流れもあり、介護施設への入所を考えるのは、今や至極当然の選択肢
とも言えるかもしれません。

ご質問の件ですが、男性と女性での違いというのはほとんどありません。
あるとすれば、都内の有料老人ホームなどで、より高級な設備を備えた施設を
希望する際に、男性特有の特別な設えにするなど、オリジナルの何かを
付け加えた時でしょうか。

また、介護施設への入所と言っても、施設の形態や要介護度、また運営する
社会福祉法人や企業の方針によってもその費用は様々ですから、
月平均の費用を挙げたとしても、本当に参考にしかなりませんおでご了承ください。

介護施設の種類として、大雑把にいって下記の種類があげられます。
1、特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)いわゆる“特養”
2、有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護)
3、サービス付き高齢者住宅(サ高住)
4、グループホーム
5、(例外として)介護老人保健施設(いわゆる“老健”)

まず、1の特養ですが、平成15年くらい以降に出来た施設は、ユニット型特養
がほとんどです。施設の大半が個室になっており、一日2,000円位の部屋代が
かかります。また、多くの施設は一日の食費が1380円位です。
ここに、要介護度別の一割負担が入り、ユニット型特養の利用料は11~13万円
程度と思ってください。特養の場合、例外もありますが基本的には、
オムツや車いすなどの介護用品や、ティッシュなどの通常の生活をおくるにあたり
必要な日用品にかかる費用は、余分にはかかりません。
また、特養が嘱託契約を結んでいる医師による診察代など、医療にかかる費用は
医療保険を利用した1割負担の実費となります。ですから、多くお医者さんへかかればかかるほど、医療費用はかかります。
最近多くなってきている、小規模多機能型の特養という、入所定員が比較的
少人数(30人~50人程度)の特養でも、大体同じです。

2の有料老人ホームは、一概にいくらとは言えないほどに様々です。
かかる費用としては、介護付きの有料老人ホームであれば要介護度別の1割負担、
食費、家賃、水道光熱費や共用費です。介護付きではない場合、介護が必要で
あれば外部の事業者からの訪問介護を受けることになるので、その分の
要介護度別の1割負担がかかります。一月の利用料は、都市部と地方でも
違いがありますし本当に様々ですが、20~35万程度かもしれません。
さらに有料老人ホームの場合は、オムツなどの介護用品やティッシュなどの
日用品も自己負担になりますから、紙オムツや紙パンツなどを多く使う方
の場合は負担額が増えます。洗濯物を洗ってもらう場合にも費用が
かかるホームが多いかもしれません。また、医療においても、
医療保険を利用しての1割負担等のなりますから、利用すればするほど
負担が増えます。
また、入居時に入居一時金を払わなければならないホームもあります。
これこそ様々で、数十万~数千万円の幅があります。ただし、この入居一時金は
ある一定の条件下で退去した場合などは返還義務もありますから、
よく調べてみる必要があるでしょう。

3のサービス付き高齢者住宅は、有料老人ホームの基準とほぼ同じと思って
いただいて良いでしょう。ただし、入居一時金は必要ありません。
介護が必要な高齢者が入居するマンションやアパートだと思ってください。
なので、敷金・礼金が必要なところもあるようです。
また、サービス付き高齢者住宅内や併設して、訪問介護事業所などを設置してある
ところでは、介護が必要な場合はそこから訪問介護を受けることが出来ます。
介護については、要介護度別の1割負担ですから、必要な介護の程度や時間
によって様々です。一月の利用料は、15~20万程度とみておけば
よいのではないでしょうか。もちろん、都心部と地方では差があります。
アパートやマンションと同じなので、介護用品や日用品などは全て自己負担です。
また、医療においても医療保険を利用しての自己負担となります。

4のグループホームは、認知症の高齢者が10人前後の皆さんと暮らす施設です。
特徴は、スタッフと共に食事を作ったり、洗濯物を干したりと、まさに「生活」
を行う場だと感じられる場面が多くある事です。グループホームも、家賃、
食費、水道光熱費などを含めて大体一月15万程度です。
介護用品や日用品、医療費等は自己負担となります。

5の例外としての老健は、ずっと暮らすことが目的ではない一時的な居住の場所
です。短い期間で3ヶ月、どうしても自宅に帰れなかったり次の行先が
見つからない場合には、年単位で居られる老健もあるようですが、
これは本当に例外です。ですから、入所するという概念とは少し違うでしょう。
ただし、老健に入所している期間は、老健の医師から受けた診察費用や
処方される薬剤の費用はかかりません。また、介護用品も基本的に施設負担です。
ただ、ティッシュや毛布などの日用品は個人負担となります。
月の平均として、個室であれば10万から13万程度でしょう。

最後に注意したいのは、病気などで入院してしまった場合です。
特養では、退院できる見込みがある場合には3ヶ月間は籍を置いておかなければ
ならない事になっていますが、他の施設では基本的にそのような取り決めは
ありません。有料老人ホームで、権利として居室を買い取っているのであれば、
申込者から退去を申し出るまで籍はあるのでしょうが、その場合、入院期間中も
家賃や共用費がかかる場合もあります。

病気を治すために入院して治療が終わったのはいいけれど、退院する先が
無くなってしまった…ということにならない様に、十分調べておく事を
お勧めします。

長くなりましたが最後に、ここにあげた料金は本当に目安でしか
ありませんので、お住まいの地域で自分が入りたいと思う種類の施設の利用料は、是非その施設に直接お問合せください。

参考になれば幸いです。
介護士からの回答
大切な事を忘れていました。

この様に利用料を聞くと、とてもじゃありませんがそれなりの収入がないと
入所することが出来ないと思われるかもしれません。

国も、そのあたりは承知していて、収入が少ない人のために、負担を軽減させる
措置がとられています。
世帯において、市町村民税が非課税であり、年間の課税収入額に応じて、
月の利用料が半額以下になる場合もあります。

これは、お住まいの介護保険担当の窓口に確認してみると、
教えていただける場合もありますので、是非ご活用ください。

また、一旦施設へ入所すると、なかなか外出出来ないという悩みを抱える
方もいらっしゃいます。外出が許可される場合であっても、送迎や付添の
費用がかかる場合もあります。出来れば、入所を検討している施設に、
とにかく疑問に思っていることは全てお聞きすることをお勧めします。
相談者22歳/男性
大変丁寧な回答ありがとうございます。入所に際してはよく検討致します。