「ものもらい」になったことはありますか?ものもらいは幅広い年齢でよく起こり、ある日急に目立つようになることが多いのですが、何が原因で起こるのでしょうか?今回は、このものもらいの原因や治療法について医師に解説してもらいましょう。

■ ものもらいの主な症状

まぶたの、まつ毛の生え際にはマイボーム腺という皮脂腺があります。ものもらいは、このマイボーム腺が脂肪によってつまってしまう「霰粒種(さんりゅうしゅ)」や、マイボームや他の汗腺で起きる「麦粒腫(ばくりゅうしゅ)」があります。

症状としては、
・まぶたの一部や全体が腫れあがり、違和感がある
・まばたきをしたり押さえたりすると、痛みがある
・目やにが出る
・目のかゆみや充血、目がゴロゴロする

などがみられます。

放置すると皮膚の下にたまった膿がでてきたり、しこりになることもあります。

■ 疲れやストレスに注意! ものもらいの原因とは

麦粒腫の場合、原因となる菌は「黄色ブドウ球菌」という、普段からさまざまな場所の皮膚にいる常在菌であることが多く、疲れやストレスがあったり、病気やケガなどで身体の抵抗力が弱っている時などに目をこすると、発症することが多いです。

この菌は感染して発症するタイプではないため、ものもらいは人から人へうつるものではありません。気を付けたいのは、きれいでない手で患部を触ると治りが悪くなったり、いったん治っても、症状を繰り返したりすることもあるので、患部をあまり触らないようにするのが大切です。

■ ひどくなると手術の可能性も

治療は、菌を殺す抗菌剤を含んだ点眼や眼軟膏が用いられることが多いです。1日に数回使い、ひどい場合は内服もすることもあります。

また、皮下にたまった膿がひどかったりなかなか治らない場合は、小さな切開を行って膿をだす処置をすることもあります。霰粒種の場合は自然に治ることもありますが、痛みがないので放っておくと悪化してポリープのように硬くなってしまい、手術が必要になることもあります。

【医師からのアドバイス】

全然ものもらいが治らない!という時は、霰粒種に麦粒腫の治療をしてしまっていることもあるので、眼科を受診しましょう。ひどくならないように、そして何度も繰り返さないようにしっかり予防しましょうね!