子どもの嘔吐は、なぜ起こる?
子どもの嘔吐の原因として最も多いのは、ウイルスや細菌が原因となる感染性胃腸炎です。その他、頭を強く打った後、髄膜炎、脳炎などの頭の病気、腸閉塞、腸重積など消化器の病気、そして喘息や咳がひどい時にも嘔吐することがあります。1回だけの嘔吐もありますが、嘔吐が続いている時の対処法にはコツがあります。
嘔吐が続いている時はどうすればいいの?
まず、吐いた後は約1〜2時間は食べたり飲んだりさせないことが大切です。もしお子さんが希望しても、吐いた後に飲食させると、再び嘔吐を誘発し体力を消耗しますので、我慢させてください。そして、嘔吐後、数時間たったら水分から摂取していきます。その際、スポーツ飲料など飲みやすいものをスプーンで1杯ずつ、時間をかけてゆっくり与えてください。水分さえとれていれば、半日くらい食事をしなくても大丈夫です。
いっぽうで、嘔吐した時間と水分を取った時間を念のためにメモしておくと、後に受診が必要になった場合に、医師に症状を伝えるのに役立ちます。
その後、嘔吐の症状が治まってきたら、少量のおかゆやうどんを、少しずつ何回かに分けて与えましょう。一度に多量にとると、腹痛や嘔吐が再び起こる可能性もあるので、最初の食事は慎重に!
こんな時はすぐに病院へ!
嘔吐の原因が感染性胃腸炎であれば、吐き気は半日くらいでおさまることがほとんどです。その後、少しずつ飲食ができるようになれば、必ずしも受診の必要はありません。自宅でゆっくり休養させてあげてください。ただし、以下の場合には時間帯にかかわらずすぐに受診が必要です。
[1]下痢を伴っていたり、半日以上水分がとれない時は注意が必要。脱水に陥る可能性があります。顔色が悪くぐったりしている、元気がない、おしっこの量が少ないといった症状が出ていたら、それは脱水のサイン。すぐに病院へいきましょう。
[2]強い腹痛が現れたり、なおったりする。血便がある。
[3]激しい頭痛や高熱、意識障害、けいれんがある。これらの場合、頭の病気の可能性があります。