「雪目」という目の病気を聞いたことはありますか? スキーやスノーボード、登山をする人は知っているでしょう。

今回はこの「雪目」について、医師に話を聞いてきました。

「雪目」って何?

雪の中では白い背景のために、太陽の光が反射しやすく、多くの紫外線を浴びている状況になります。スキーに行った人が「スキー焼け」と呼ばれる日焼けをしているのを見たことはありませんか?

このような日焼けは、目に対しても起こります。雪に囲まれて、大量の太陽の光や紫外線を受けることで生じる、目のかすみや痛みなどの症状ともなう疾患を「雪目」といいます。

「雪目」の症状は?

「雪目」には「光誘発角膜炎」という病名があります。文字通り、光が原因で目の表面にある角膜に炎症が起きる病気です。

長時間、強い光や紫外線に目が裸眼のままさらされると、角膜に傷がつきます。黒目の角膜の部分は感覚がとても敏感な部分なので

・目の強い痛み
・目のかすみ
・視力が一時的に落ちてしまう


といった目の症状があらわれます。

「雪目」の治療法は?

できるだけ目を潤した状態にし、安静にして、自然治癒を待つということになります。

1. 目薬
目薬で炎症をおさえ、目を潤すことにより角膜の乾燥を防ぎ保護します。特にビタミン配合のものがいいでしょう。

2. 受診
紫外線により傷ついてしまった角膜が感染しないように抗生剤を使用することもあるので、一度は眼科医を受診し、傷の程度を診てもらうことが必要です。

また、慢性化することもある病気なので、治りかけにまた強い光を浴びたりせず、一度目をしっかり休めることが大切です。

「雪目」にならないために…

雪山の反射は海や格段に強く、海での紫外線の反射率の3倍も雪山は反射しています。そのため、予防がとても大切です。

晴れたゲレンデは気持ちがいいのでつい顔を出したくなりますが、サングラスやゴーグルをつけて紫外線や強い光から大切な自分の目を守ってあげましょう。

医師からのアドバイス

これからの季節、たくさんのかたがウインタースポーツを楽しみに、ゲレンデへのはやる気持ちをおさえきれずにいるのではないでしょうか。ゲレンデでは大切な目を痛めないよう「雪目」を意識して、しっかり予防しましょう。

(監修:Doctors Me 医師)